(学パロ)


これは、大人にも子供にもなれない、まだ高校生の私たちが私たちなりに奮闘した、非常に青臭い内容のお話である。




高校2年生の夏、私は幼馴染みであるイタチと一緒に暑い暑いとうだうだ言いながら帰路につき、結局、あまりの暑さに耐えかねて通り道にあるコンビニへ寄った。大好きなカップアイスを片手に笑顔でコンビニから出ていく私に、イタチが後ろから声をかける。

「おい、それを食べるのは帰ってからにしろ、」
「えー、なんでぇ?もう暑くて我慢できないのに!」
「家まであと少しだ、クーラーの効いた部屋で食べる方が良いだろう?」

まぁ、それもそうかも。
彼の意見に賛同した私は、ふたを開けようとしていた手を止め、アイスをビニール袋の中へ戻した。左手にアイス、右手でイタチと手を繋ぎ、また家に向かって歩き出す。私たちの家は両親が共働きのため、帰ってくると大体どちらかの家に2人で入るのが常だった。今日はどうする?と聞くと、彼は「ヒメの家」と返す。はいはいー、と抜けた返事をして家の鍵を開けると、ひんやりした空気が私たちを包み込んだ。

「あーっ、涼しいー!」
「…冷房つけっぱなしなのか?」
「まさか!タイマーよ、タイマー!あぁ生き返るぅー!」

クーラーがある居間に入ると、更に涼しい快適空間が私たちを出迎える。さすが、最新文明機器は素敵な力をお持ちでいらっしゃる。私はあまりの快適さにイタチがいることも忘れ、一刻も早くこの汗で張り付くブラウスから離れたい一心で、アイスをテーブルに投げ置きボタンを外しはじめた。

「…お、おい、」

と、横からイタチの腕が伸びてきて私の手をつかむ。そこでハッと気付いてごめんと言ったけれど、それでも私は汗まみれのブラウスが鬱陶しくてたまらなかった。いっそのこと今すぐ水風呂に浸かってしまいたい。そんなことを考えながらソファーにどかっと座り、テーブルの上のアイスに手を伸ばす。

私の後ろで、イタチが生唾を呑み込んでいることなど露も知らずに。

「イタチはアイス食べないのー?」
「…あ、あぁ、」

返事をしながらも、なかなかソファーに座らないイタチを不思議に思い後ろを振り向くと、彼は真っ赤な顔をしてそこに立ち尽くしていた。心なしか、呼吸が少々荒い。

「まさか、熱中症!?」
「いや、こ、これは」
「気付かなくてごめんね、確かスポーツドリンクあるから、」

ぐ、っと腕を強く掴まれて、私は驚いて彼を見た。瞬間、重なる唇。抵抗もできず固まる私の背に腕を回して、彼は舌を挿し込む。歯列をなぞり、私の舌を絡めとったそれは、私の意識を朦朧としていく。かくんと膝が折れた私をソファーに座らせながら、イタチが困ったように笑った。

「ヒメのせいだからな、」
「なに、が、」
「こんなに下着が透けたブラウス、誘っているとしか思えない。」
「これは違、う…じゃ、」

イタチは私の言葉に耳も貸さず、少し乱暴にブラウスと下着をたくし上げて乳首をちゅう、と吸う。その行為に素直に反応した私を見て微笑みながら、私の両膝を左右に拡げ、その間に身体を割り入れた。

「やだっ、イタチ、」
「その割には濡れているが」
「私の家にはゴム無いから、あっ」
「…たまには生で挿れたい」

ぽつりと呟いたイタチの台詞に、私は顔を赤面させる。だ、だから今日はわざと、ゴムが置いてない私の家に上がるって言ったの?そう聞こうにも、彼が私の下半身の穴に挿入した2本の指のせいで上手く口から言葉が発せない。じんわりと身体の内側から液体が出ていくのがわかる。これじゃぁ彼に何を言ったって説得力がない。

「な、生はだめでしょ、」
「外に出すから」
「だとしたって、」

私の制止は案の定意味をなさず、かちゃかちゃとベルトを外したイタチは、男根を取り出してすぐさま私の穴にそれの先端を宛がった。それだけで震える私の腰。本当は私だってイタチがほしいんだ。生でえっちするのが、ゴムを着けてえっちするより気持ち良いことだって知ってる。でも、私たちはそんな賭けができるくらい大人じゃないってことも、知ってる。イタチになんて言ったらすんなり引き下がってくれるんだろうって考えていたら、私の言葉を待たずに彼の男根の先がずぷ、と挿入された。

「あ、あ!」
「久々に…生で挿れられた…」
「だめ、抜いてぇ」
「あぁ、早くヌイてやる」

イタチは私の腰を両手で掴み、自分の腰を強くゆっくりと打ち付ける。ついに奥まで挿入されてしまった男根の根本、私たちの結合部分を見ながら、私は押し寄せる快感と戦っていた。確かに、生でえっちするのは気持ち良いし、それだけで特別な気持ちにもなれる。実際、休みなく与え続けられる快感のせいで、別に今日排卵日ってわけでもないし、まぁいっか、って結局思考も鈍って流され気味だ。私は眉間にシワを寄せてイタチの腕をぎゅっと握った。

「イタチ、っ」
「…ヒメ、」
「イっちゃいそ、なの」
「俺も、」
「奥が良い、奥、突いて」

イタチが、私の両肩に手を置いて一層強く腰を打ち付ける。私が最も感じるところにイタチの男根の先がガンガン当たって気持ち良い。イく、そう言おうとしたらキスで塞がれた口。私の口端からはだらしなく唾液が伝い、身体は心臓のようにどくんと脈打った。と、ほぼ同時に身体の中心でびくびくと脈打つ何か。こ、この感触は、まさか

「い…、イタチ?」

不安そうな眼差しで彼を見上げた瞬間、ふい、とそらされた顔、彼の動きが止まっているのにも関わらず、まだ繋がっている股間。

「中で…出し」
「そんなわけないだろう、ほら、まだ硬いじゃないか」

若干裏返った声で腰を動かしたイタチ。なんか様子がおかしいけれど、確かに中に挿入されたままの男根はまだ立派な硬度を保っていた。でも、盛りな年頃の彼が1回で終わらないことなんていくらだってある。イった可能性がないわけではない。

「ちょっと1回抜いてみて。」
「な、なんでそんなこと、俺はまだイってないんだぞ」
「その割には満足そうな顔してるじゃない」
「…」

口論の末、ぬぷっ、と言うこれまた厭らしい音を立ててゆっくりと引き抜かれたイタチの男根。そのあとすぐにどろっとした液体が尻を伝って流れていく感覚。半信半疑のまま右手でそれを拭って見てみると…し、白い。

「い、イタチ!?」
「ヒメが…煽るようなこと言うから、」

私は、ぼそぼそと言い訳を連ねるイタチの肩を押しやり物凄いスピードでお風呂へ駆け込んだ。

幸いあれから妊娠することはなくて大事には至らなかったけれど、やっぱり大人でもない私たちがあんな危険な賭けはするべきじゃないと肝に命じ、罰としてイタチには1ヶ月の禁欲生活を命じたのであった。


大人と子供

(ヒメとの子供か…)
(子供が子供つくってどうすんのよっ)


2013/06/11
朱々

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