ご挨拶

コロナ蔓延にあたり外出の自粛をする中、つわりの症状も少し収まり暇を持て余すようになりました。

それでも妊娠の時期的なものか、体力&気力があまり無いので、体調とお腹のイチゴ(子供)と相談しつつ少しずつ書いていこうと思います。

今はコロナで辛い事が多いけれど、心配し過ぎても過剰に不安を煽るだけ。
それなら少しでも皆で楽しみながら時間を潰しつつ、頑張って乗り越えましょう!

呪いの薔薇

《概要》

美女と野獣のパロディ。軍パロ。
シリアス、脅威主役。
「呪いの言葉と共に渡された一輪の薔薇。
    恨みの言葉を残し、男は事切れた」

※腐要素はもちろん、恋愛要素は一切なし。元の話から大分ズレるかも。

呪いの薔薇1

雪の降る寒い日。


「お前に呪いをかけよう」


死にゆく男の最後の言葉。
いつもなら気にもかけずに立ち去る為、聞かれることの無い恨みの言葉。
白い結晶がしんしんと降り注ぎ静寂に包まれる中、続く言葉に思わず耳を傾けた。

呪いの薔薇2

「お前にこの花をやろう。

この花はお前の命の灯火。

お前の執着する物を見つけてみせろ。

花びらが全て散るまでに見つけられなければ、お前の命も共に散るだろう」

呪いの薔薇3

この時は最後の恨み言だと心に留めただけだったが
後日気が付いた。

聞いた言葉に間違いは無く
まさしく呪いの言葉だったのだと。

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呪いの薔薇4

ゾムの部屋には一輪の薔薇がある。
何も置かれてない机の上にただ一つ、その花は丸みを帯びたガラスのケースに囲われ飾られていた。
誤って落とさないよう中央のやや奥に置かれたその薔薇を見て、ゾムは溜息を一つ落とした。

呪いの薔薇5

「大分痩せ細ったなぁ…」


沢山の花びらをつけ艶やかに己の存在を主張して薔薇は、年月がたつと共に一枚、また一枚と散り、今は大分スリムになってしまった。
それでもなお枯れることはなく、瑞々しく艶やかさを失わない深紅の薔薇に、禍々しいものを感じずにはいられない。

呪いの薔薇6

きっと人の目には、とても美しく神秘的に映るのだろう。
だがゾムには、とてもじゃないが美しいとも、神秘的だとも思えなかった。

ゾムにとって、ただひたすら冷たく、時を刻む。
タイムリミットを冷酷に告げる時計でしかなかった。

その花びらがまた一枚散る。

それと同時に胸に痛みが走った。

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完結したお話はいづれ訂正しつつ、まとめてTEXTやpixivに移したいと思います。
移した後はここの掲載の削除もあります。


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