試練の始まり

うとうとし始めた女性は叶早苗。その後ろに若い男が立った。少々、混んでいる所為か誰も 気づかない。
ふと、彼女の身体に何かが触れた。



「………っ!?(何これ、手?)」



恐る恐る、後ろを向く彼女は目を見開いて驚いた。
2人は知り合いで極力、小さな声で話す。


「……篤史、どうして?」


「別に、それよりいいの?」


「ひぃっ、いやぁ!?」


彼の指が早苗のスカートに手を伸ばし彼女は声を抑えるのに必死で篤史が更に見ていない事をいい事にエスカレートしていく。



「…んっ、ちょっと、やだぁ…、待ってっ!?」



「ほらほら…、声だしちゃまずいから。我慢。」



右手は彼女の服の中に左腕で支えながら逃げるのを防いで早苗は困った。
篤史は下着ごしに割れ目に指を這わせ自身が起つ感覚に興奮する。


「少し濡れてきたよ…。」


「お願い、止めて…。」


「えー、そんな可愛い顔でお願いされてもなぁ…。」


「なんでするからっ!?」



「わかった、約束だよ?」


早苗の耳元で囁いた篤史はちょうど駅に着いたので早苗を連れて電車を降りた。
連れていかれた先は駅内のトイレ。個室に入るなり彼女に口づける。



「んあっ、篤史?」

「ごめん、こっちから振っておきながらやっぱり好きなんだ。」


「え!?でも、新しい彼女がいるんでしょ?」


「ううん、あれは嘘だよ。見栄っ張りなの知ってるだろ?」


突然の告白に早苗は呆然、その間に篤史は彼女の服に手をかけた。


「早苗?」


「やぁっ、馬鹿!」


バチーンっと大きな音が響き篤史は叩かれた事にショックで声を失ったのだった。
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