「この前してくれたお返し…してもいい?」
「お返し?」

京は答えるより先にあたしの服に手を掛ける。ああ、お返しってそういうこと。ほんとはあたしが攻めてやりたかったけど京がその気になってくれたんだから中断はさせたくない。京が脱がせてくるのを黙ってされるがままになってると、京は下着までもを丁寧に脱がせる。手慣れてんな、とちょっと思った。

「名前、足開いて」
「優しくしろよ?」

にやっと笑って軽く足を広げると、京はその間に顔を埋める。まだ割れ目の間で皮被ってるそれを親指で剥き、舌先をくっつけて、ちろちろ動かし出した。

「っあ、ん…」

慌てて口を塞ぐと京はちょっと拗ねたように視線を投げてきたけど舌は止めない。ちろちろ、ねろねろ、唾液を絡ませて舌先を遊ばせる。尖らせたそれがぬるついてて熱くて、すげえ気持ちいい。頭ん中沸騰しそうになって声が我慢できなくなる。

「ん…んん…っ、んあっ、や、けい…っ!」
「ん、きもちいの?」
「うる、せ、ぁんっ、あ…っ」

一定のリズムで刺激されて、舌遣いも上手い。たまに垂れる汁を啜って音を出し、また突起を舐められる。そんなに舐められたら溶けちゃいそうで腰が逃げるのに京は足を固定させてさらに顔を埋めてくるから逃げられない。ずる、ぢゅるる、ごく、と音が響き、あたしの声も負けないくらいうるさくて、何かもう頭白くなりそう。

「ひくひくしてる…名前のここ可愛い」

京はそう言って中指を舐めると、濡れた中指を膣口に押し当てた。すぐ入れればいいのに何度も入り口を撫でて、この状況で入れられたらやばいって気持ちと早く入れてイかせろって気持ちが混ざる。焦らしてんじゃねえよ。

「け、けえ…、っ」

切羽詰まって京の名前を呼ぶと、京はにっこり笑ってから中指をゆっくり差し込んだ。肉が開かれて膣内に埋まる京の指。入れてすぐにGスポットを押し上げる。

「ここ欲しかった?」
「は、あぁん…っ!」

ちげえ、って言う前に指を曲げられた。こりんこりんって何度も押し上げてきて揺さぶられる度に喉が引きつって小さく悲鳴が出る。何だよ、何でこんなにうめえんだよお。

「だめぇっ、あん、そ、それ、ぇ」
「ここすごいコリコリしてる……でも奥の方がもっと固くなってるかな」

何のこと言ってんのか分からなくてふるふる首を振ると、京はひとを子供扱いしてるみたいに左手で頭を撫でながら右手で器用に膣内を攻めた。

「よしよし、やわらかくなぁれ、ぐずぐずになぁれ」
「あ、んぁっ、てめ、ぇ、っふ、ざけ、…っあん!あっ!」
「もっと締め付けてきた。全然柔らかくならないね、名前」

隆起してくるGスポットを転がすようにつついて絶対楽しんでる京が憎たらしい。挿入のために適当に解すんじゃなくてこんなに丹念にここを触られたことはなかなかなくて、自分が自分じゃないみたいに喘ぎ狂った。もうさっさと終われよ、バカ。

「けいっ、け、あん、それぇっあっも、いいから、あん…っ、あっ」
「いいから?」
「はやくいれ、ろお…っ」

京ににまぁって笑いながら指を引き抜いた。気泡を含み真っ白に糸が引く汁。透明じゃない、本気汁じゃん。

「名前、ここはお店だよ。本番はだめなんじゃないの?」
「か、かんけいねぇよ…っ、はやくそれ、いれたいんだろ、はやく、っ」
「ふふ、可愛い。気持ちいいことが大好きなんだね、名前は」

京があたしを抱き寄せる。

「ねえ、入れたがってるのは俺だけなの?」
「あ、あたしも、っ、はやくほし…、」

言い終わらないうちにぐちゅんと京が入ってくる。前にも思ったけどすっげえデカい。内臓が持ち上がるように押し上げられ、思わず喉を反らした。

「子宮下ろしちゃって…奥まで入れさせてくれないの?」
「は、あ…?」

京が笑うから結合部を見てみると、京のはまだまだ根本まで入ってない。でも間違いなく奥まで届いてる。まさかこれ以上入れるつもりじゃ、ないよな。

「けい、っ、」

焦って体を起こそうとしたらトンっと押し倒されて、京に膝裏に手を回される。

「まて、まてよっ、ちょっ、あ、うそっ、うそうそあぁあっ…あっ!」

京はあたしの声をガン無視で無理に挿入してきた。中はこれ以上なくどろどろだから痛くはないけど子宮が無理矢理持ち上げられて奥がじんじんした。すっげえ熱い、やばい。

「やっぱりこっちも固いね、解してあげる」

ごりっ、と子宮口が潰れるような音がして、ぼろぼろ涙が溢れた。何だよお、こんなの、知らねえよお。京のがデカすぎて奥が気持ちよくて、ごりごり入り口擦られて、やばい、死ぬかもしんね。腰を動かされる度に電気が走るみてえに体がびくびく浮いて、京にしがみついて必死に耐えた。京の腰はゆっくりだけど一定に動いてる。

「俺の先がこりこりしてるところ分かる?ここ揺らされるとちゃんと膣イキできるんだよ」
「ひっ、しらね、あ、あんっ、あ…っやめ、やあ…っ!」
「って、名前はもう知ってるかな」

知らねえって言ってんのにふざけんな、揺らすなって!確かに何回もヤッてるし慣れてはいるけど、こうやって時間かけて子宮攻めてくるやつなんか今までいなかった。入れたら出して、入れたら出しての繰り返しがセックスじゃねえのかよ。こんな、入れっぱなしのまま揺すられるなんて、それがこんなにきもちいなんて、あたしが知るわけねえだろ。

「あっ、やぁああっ、ぬ、けよお…っ!や、もうむりっ!」
「無理じゃないよ、名前」
「むりっ!むりやだっ、やっあっあ、あ〜…っ、あっ、あぁあ、っ」
「俺のこと感じさせてくれるんじゃなかったの?」

京は尚も揺さぶりながら楽しそうに聞いてくる。こいつ、こんな綺麗な顔してとんでもないサドじゃん。あたしだってこいつのことあんあん言わせて褒めちぎられる予定だったんだよ、こんなはずじゃなくて、なのに、何でこんな感じちゃうんだよお。京の先端が子宮口に入りそう。

「はぁ…っ、名前、気持ちいい」
「やめ、ろ、ばかばかっ、それぇっばかっ、むりだって、ぇ、ああ…っ!」
「名前も気持ちいい?」
「あっあんっあぁあ、あ、あ、ああぁっあっ」
「ほら」

答えてる余裕もないのに京があたしのほっぺたを両手で包んで無理矢理目を合わせてきた。獣みたいに喘ぎ狂ってんのが恥ずかしいのに目合わせられて、くそ、もうどうにでもなれ。

「あん、あっ…、きもち、きもちいっ、あんっ、け、け、い…っ」
「っ…はぁ、名前可愛いよ…」
「あんっ、やっもうむりっ、あん…っ、けい、っ」
「あー…、出そう、名前、すっげ気持ちいいよ…、ん、出す、よ」

腰をくんっくんって突き出されて子宮が持ち上がり、そのまま奥に精子を叩き付けられた。すげえ勢いで中に熱いものが広がる。ゆらゆら動いてた京の腰が震え、暫くして中から引き抜かれた。栓が外れたみたいに中からどろどろ精子が流れ出る。

「けい…」

まだ熱が残っているのを感じながら京を見上げると、京は隣に寝転ぶでもなくタオルを掴む。

「俺シャワー浴びてくる。待ってて」
「は、ぇ…?あ、うん…」

何だよ、行っちゃうのかよ。ちょっと寂しかったけどどっちみちだるくて体が動かないからあたしはそのままベッドで手足を放り出していた。30分程度するときっちり髪まで乾かして帰ってきた京。

「名前次入る?」
「まだいい、力入んねえよ…」
「ふうん、まあどっちでもいいけど俺そろそろ帰るね」
「えっ?」
「時間はまだ残ってるみたいだしゆっくり休んで」

京はソファにかけていたジャケットを手に取ると、さっさと部屋を出ていこうとする。あたしは慌てて体を起き上がらせた。

「京っ、」
「ん?」

きょとんとする京の顔に不安を覚える。京はいつでも優しくて、尽くしてくれて、だからこんな、1回寝ただけで態度変えるような奴じゃない、よな?

「かえっ、ちゃうのか?」

緊張で言葉がつっかえる。あたしの顔を見て京も一瞬真顔になったけど、次の瞬間ぶはっと吹き出した。それに続けて声を上げてゲラゲラ笑い出す。

「け、京…?」
「マジで橘の言うとおり面白い奴だな!俺が本気でお前に惚れたと思ったわけ?簡単に股開くのに?メリットがねえだろ」

えっ、と声が出そうになった。別人のように笑い出す京のことを本当に京だなんて思えなかったし、橘のことを呼び捨てするような奴でもなかった。どういうことだよ。

「けい…」
「橘と賭けてたんだよ、お前と本番できるかどうか。俺としてはもっと可愛い子を食いたかったんだけど、お前も落とし甲斐があっていい暇潰しになったよ」
「なぁ京、何言ってんだよ…」
「セックスした後だから頭が緩くなってんじゃねえの?ひとりでよく考えてみろよ、自分が遊ばれてた可能性をな」

じゃあな、と短く挨拶をして京はさっさと部屋を出ていった。バタンと閉まる音がやけにでかく響く。あたしはまだ理解が追い付かずに出ていったドアをじっと見つめることしかできない。

部屋を出るとにたにた笑っている橘に最後の給料を手渡されて、あたしはその日から店を追い出された。



BAD END
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店長もグルにしてみました。名前様、お付き合いありがとうございました。
20161101
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