名前ちゃんは恥ずかしくてほんのり顔が熱くなりました。よく考えてみたら、そうです。高橋さんは名前ちゃん以外のことで幸せになったりしません。こんなに気持ち悪いくらい愛されていたのに高橋さんが浮気するなんて一瞬でも不安になった自分を呪いたいくらい名前ちゃんは恥ずかしく思います。

「浩汰、ごめん、私こそごめんだよ。勝手にやきもち妬いてごめんね?」
「え…?名前、妬いてたの?おれにやきもち?うそ?だって、名前は、え?」

途端に高橋さんの顔も熱くなります。あんなに好き好き言ってる高橋さんですが、名前ちゃんに言われるのには慣れていないから戸惑ってしまいます。

「何よ、妬いちゃ悪いわけ」
「だ…って、やきもちって、好きな人にするものだよ?」
「別に、浩汰のこと、好きだし」
「名前…!え、も、もっかい言って?あ、あの、録音、録音したいからもっかい言って、おねがい、もっかいだけ言って?」
「い、言うわけないでしょ!」

名前ちゃんはカァッと顔を赤くして怒ります。高橋さんはあまりの愛しさに目眩がしそうになりました。

「名前…、はぁっ、かわい、かわいいよ…はぁっ何でそんなに可愛いのかなあ…おれ不安だよ…」
「ふ、不安って何が」
「おれね、名前のこと好きすぎて、おかしくなっちゃいそう。釣り合ってないとか、気持ち悪いんだろうなとか、いろいろ考えることはあるんだけど、でも止められないんだよ。名前のこと大好きで大好きで、おれ、どうしたらいいと思う?」

高橋さんは心底困ったように言って名前ちゃんに助けを求めますが、名前ちゃんはただただ赤面するばかり。知らないよそんなこと、自分で考えなさい。そう突き放してやろうと思いましたが恥ずかしすぎて顔が熱すぎて、名前ちゃんも自分でわけがわからないまま高橋さんに助言していました。

「こうたは、自分で思ってるほどじゃないよ、すごくいい人なんだから自信持って。こうたがしたいこと、全部していいんだよ」
「えっ…?」

高橋さんはどきんと胸を高鳴らせました。それからごくりと喉を鳴らします。

「じゃあ、じゃあさ、名前、おれやりたいことがあるんだけど、あの、言ってもいい?」

どきどきどき。名前ちゃんの返事を待つ高橋さんはまるで餌を待っている犬のようでした。名前ちゃんはふわりと笑います。

「うんいいよ、撮影会以外なら」
「えっ」

高橋さんはフリーズしたまま何も言わなくなりました。


END
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高橋さんが何をお願いするのか大体予想がつくようになってきた主人公(笑)
今回はやたら長ったらしく書いてしまいました。アンケより、主人公が妬くお話です。
名前様、お付き合いありがとうございました。
20121124
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