「こーうた」
「えっ?」

ここは高橋さんの部屋、しかもベッドの上。なのに名前ちゃんの声が聴こえました。高橋さんはどきっとしながら振り向きます。すると可愛い可愛い名前ちゃんがにこりと笑っていました。

「な、なんっ、名前!?」

何でここにいるの。高橋さんはそう言おうと思っていたのですが、名前ちゃんのことを見てびっくりです。なんと名前ちゃんは全裸だったのです。

「えっ待っ名前、えっ!?」
「こうたぁ、えっちしたぁい」
「名前…!」

名前ちゃんは甘ったるい声を出しながら高橋さんのスウェットを引き下げます。パンツの上から名前ちゃんが何度もモノをなでなでしました。高橋さんは動揺しすぎて抵抗どころではありません。

「ちょ、ちょっと名前、だめだよ、うわっ」
「こうたのここ、どんどん起き上がってくるね…?」
「さ、さわっちゃだめ!名前!ほんと、っ!」

大好きな名前ちゃんに触られているのです、感じないはずもありません。モノはどんどん大きく硬くなります。名前ちゃんは嬉しそうに笑いながら高橋さんのパンツを下げます。

「直接触ってあげる…」

あまりにも色っぽい声に高橋さんはうっとりしました。本当は名前にこんなのことさせたくないけど、やばい、気持ちいい。高橋さんははあ、と熱っぽい吐息を吐き出し、名前ちゃんを見つめました。

「名前…、だめだよ…」
「でもこうた、きもちいでしょ?」
「うん…でも」
「大丈夫。もっと気持ち良くしてあげる…」

名前ちゃんはにっこりすると高橋さんのモノに顔を近づけました。

「今日はこれ使おうね…?」

名前ちゃんが手に取ったのは、なんと名前ちゃんの髪の毛でした。胸元まで伸びた髪の毛を束で手に持ち、それを高橋さんのモノに絡ませます。

「えっ、だ、だめ名前!綺麗なのが俺ので汚れちゃう!」
「こうたに汚いとこなんてないの。気持ち良くするから大人しくしてて?」
「名前…、ほんとにだめだよ…っ」

高橋さんは泣きそうでした。可愛い可愛い名前ちゃんを大切に思うあまり自分のモノになんか触れさせてはいけないと思っているのです。それでも名前ちゃんはそれを無視して高橋さんのモノを髪の毛で包み、その上から手で握りました。しゅっしゅっと手を上下に動かすと髪の毛が擦れてとっても気持ちいいです。

「ちょ、っと、名前、っ」
「どう?」
「それ、やばい、かも…っ」

名前ちゃんは丹念にしゅっしゅっと扱きます。高橋さんはいつもと違うシチュエーションに興奮していつも以上に感じています。はぁっと息を切らしながら名前ちゃんを見つめます。名前ちゃんはとってもえっちなお顔をしていました。

「先っぽも?こうた、先っぽ好き?」
「はぁっ、すき…っ」

髪の毛で亀頭をざりざり擦られるとびくっと腰が動いてしまいました。名前ちゃんは何度も何度も擦ります。

「はぁ…っ名前…」
「こうた感じてるね…先っぽからぬるぬるのがいっぱい出てる…」

確かに高橋さんの我慢汁で名前ちゃんの髪の毛は汚れていっていました。髪の毛の束と束の間に糸が引いているのを見ると申し訳ない気持ちになるのですが、その一方でますます興奮してしまいます。高橋さんは眉を歪ませました。

「ごめ、もうだめ、だから」
「ふふ、こうたいつも早いね?可愛い」
「汚れちゃうから、はぁっ、やめて、もうだめ」
「いいよ、汚して?」
「なに、いってんの、っ」

早くやめてもらわなきゃ困るのですが、名前ちゃんの手は速まるばかりです。ぬこぬこと手を滑らし髪の毛で擦ります。高橋さんは名前ちゃんの手の上に自分の手を重ねます。

「ま、じで、やばい」
「だから、出していいよ」
「だめ…、名前、だめだよ、はぁっ、名前が汚れちゃう、から…」

やめさせようとするのですが、一方で気持ち良さに甘えたいという気持ちもないわけではありません。高橋さんは緩い抵抗を見せますがやめさせることには繋がりません。名前ちゃんは竿をしこしこしながら亀頭ををぐりぐりしました。

「はぁっ…ごめ、名前、――…っ!」

びゅくっ、びゅくっ。高橋さんはついに何度かに分けて勢いのある射精をしました。熱くてどろどろする白いもので名前ちゃんの髪の毛が汚れました。いつも甘い香りがするのに、何だか青臭いにおいまでついてしまいます。高橋さんは思わず涙を流しました。






「…あれ?」

ぱちり。高橋さんは目を覚ましました。がばっと起き上がると自分のベッドの上です。きょろきょろしますが名前ちゃんの姿はありません。なんだ、夢だったのか。高橋さんはほっとため息をつきます。夢なのであればあんなめちゃくちゃなシチュエーションや名前ちゃんの言動にも納得がいきます。高橋さんはいろいろ考えていましたが、少し腰を動かしたところではっとしました。恐る恐るスウェットとパンツを一緒に引っ張って中を確認すると、パンツの中は自分の精子でぐっしょりと糸を引いていました。名前をオカズに夢精しちゃった、最悪。高橋さんはもう1度ため息をつきます。と、そこで自分の視界が曇っていることに気づきます。高橋さんは泣いていたのです。ごしごし目を擦りながら高橋さんは自己嫌悪に陥りました。大好きな大好きな名前を夢の中とは言えあんなに汚してしまった。あんなに気持ち良くなって幸せな思いをして、自分だけなんて最低だ。高橋さんはただひたすら自分を責めます。欲求不満なのでしょうか、名前ちゃんとえっちな夢を見てしまったということにすら自己嫌悪です。俺は名前の体目的で付き合ってるわけじゃないのに、名前を愛したくて付き合ってるのに、こんな自分だけ気持ち良くて名前を汚して最低で汚い夢を見ちゃうなんて。高橋さんはぼろぼろ泣きました。悔しくて仕方ないです。

プルルルルルル。

自己嫌悪に陥っていると、高橋さんの携帯が鳴りました。ぼんやりとした視界のまま携帯を見ると、画面には“苗字名前”と表示されています。高橋さんは涙を拭い、電話に出ることにしました。

「…はい」
「浩汰?」

たった一言なのに、さすが名前ちゃん。元気のない声にすぐに気づきます。

「どうしたの?元気ない?」
「何でもないよ。それより、どうしたの?」
「いや、大したことないことだから大丈夫。それより浩汰、元気ないじゃん」
「本当に何でもないよ。名前、どうしたの?」

高橋さんがそう聞くと、名前ちゃんは声を小さくして言いました。

「別に用はないけど…私今日1日暇だし、浩汰がどうしても会いたいなら会ってあげるって言おうかと思って」

不機嫌そうな声は照れ隠しだと知っている高橋さんはその言葉にきゅうううんと心臓を鳴らします。名前、俺に会いたくなっちゃったんだ。可愛い。高橋さんはますます涙が溢れてしまいます。

「名前…っ、おれ、最低なやつだけど、いいの?」
「何言ってんの、浩汰が最低なんて今に始まったことじゃないでしょ」
「で、でも、おれすごく汚いよ、っ」
「それも前から」

名前ちゃんは当然のように言いました。夢の中では「こうたに汚いとこなんてない」なんて言っていたのに、現実はやっぱり違います。高橋さんはぱあっと顔を明るくしました。俺が好きなのはこっちの名前だ。高橋さんはベッドからおりました。

「じゃあ、今からパンツ変えたら行くね」
「え?パンツ?何で?」
「名前が夢に出てきて、思わず夢精しちゃったから」

今日着る服をあさりながら言うと、名前ちゃんは一気にトーンを落としました。

「きもちわる」

そんな言葉にも幸せを感じながら、高橋さんはありがとうと一言言って支度を始めました。

END
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高橋さんは自分のせいで主が汚れることをすごく恐れると思います。夢精とかしたら自己嫌悪で立ち直れないかと。名前様、お付き合いありがとうございました。
20121114
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