「まっ、て、ぇ…っ」

喉が締まってか細い声を漏らす名前はもうぽろぽろと涙を溢している。バカな女、泣き顔さえ見せなければもっと優しくしてやれるかもしれないのに。その涙に煽られるように両足を肩に担ぐと、ヒッ、と短く息を吸って俺へ目掛けて両腕をぴんと伸ばしてきた。

「い、やあぁ……っ」

真っ直ぐに伸ばされた腕は俺の胸板を弱々しく押し返す。何の抵抗にもならないどころか、これも俺を煽るだけ。名前が必死になればなるほど、俺がどんどん興奮していく。腰を押し付けて一番奥を叩くと背中を仰け反らしながら俺に腕を伸ばして必死に胸板を押してくる。俺を嫌がって、快感に恐怖して、やめてほしいと懇願する泣き顔。すげえ、クる。

「やぁっ、あ、あ…っ、うたちゃ、はぁっう、う、あぁ…っ!」
「はは、すげえ反応」

抜き差しよりも押し潰されるのが好きらしく、足を掴んだままぐりぐりと奥に腰を擦りつけると一層泣きじゃくって悲鳴を上げた。必死に抵抗していた腕からもどんどん力が抜けていき、堪らず腰を動かすと遂に抵抗を諦めたように俺から手を離した。その両手でシーツを鷲掴み、力一杯掻き乱す。腰がびくびくと痙攣して膣内がうねり出すけど俺はまだまだ終われない。

「っ、やぁっ、あっ、あぁっ、うたぢゃあ…っん、あ、もうっ、もうできないぃ…っ」
「できてるできてる」

しつこいくらいに奥だけを徹底して擦りあげる。小刻みにギッ、ギッ、とベッドが軋み、名前は焦ったように腰を捩り出した。そろそろ噴くかもしれない。それすら無視して、ぐりぐり、ごりごり、弱点を集中的に狙う。息も絶え絶えに俺を拒絶してくれる名前が狂おしいほど可愛い。

「あ、ああぁあ…っ、だめ、だめぇ…っ、あ、あんっ、あぁあ……っ!」

プシッ、と透明なものが噴き出してシーツを濡らす。やっぱり噴いたか。Gスポでも噴けるけどポルチオの方が噴かせやすい。がくがくと痙攣しながら緩んだ口許から唾液を垂らし、シーツにしがみついて喘ぐ姿にますます興奮した。噴かせたまま奥を擦ると、プシッ、プシッ、と小刻みに噴き上げて腰を暴れさせる。足を持ち上げているのが面倒になってきて、ベッドに手をついて名前の体を折り畳むように上から体重をかけると、名前はどろどろと奥から本気汁を垂らしながら俺を見上げた。

「うたちゃ…っ、は、まって、ぇ…」
「あと少しな」
「まっ、て、むり、むりむり、あぁあん…っ!」

こんな嫌がり方されて、待つわけねーだろ。押し出されるような短い喘ぎが次第に深い息遣いと連動するような長い喘ぎに変わっていく。中で俺をきゅうきゅう締め付けながら男を感じて悦んでいた。

「あ〜〜…っ、あ、あぁあ〜……っ、うたちゃあん、あぁん、あ〜…、うたちゃぁん、うたちゃあん…っあぁあ〜〜…っ」
「、そのまま締めてろ」
「もうむりっ、はぁ〜…っいくぅ、うたちゃん、もうやだあぁ……っあぁ〜……、いく、いっちゃうぅ…っ」

誘うような目をしているくせに過度な快感を与えすぎたせいで体はじたばたと俺を拒絶する。イキっぱなしのくせに、煽りやがって。くねらせた腰、暴れる足、シーツを握る腕、悲鳴で歪めた泣き顔、全部に興奮する。絶頂時の窮屈な膣内が一生懸命俺に射精させようと蠢いて、素直にそれに従って欲望を中にぶちまける。奥に掛けられた名前は大きく背中を反らして俺へ腕を伸ばし、嫌がりながらも深いオーガズムへ堕ちていく。最後まで拒絶しやがって。ぐすぐすと泣きじゃくる名前の頬を撫でると、甘えたようにすり寄って俺の手に自分の手を重ねた。愛おしそうに見せるその泣き顔は、興奮には繋がらないが可愛いと思う。

「は、はぁ…っ、うたちゃん、はぁっ、すき…、すきぃ…」
「お前、ほんと俺のこと大好きだな」
「うん、好きなの、すき…っ、はぁ、うたちゃん、っ」

ここまでやられてんのに、バカだなあ。最後まで俺を拒絶しといて言葉では俺に縋りつく。そういうところが、ほんとたまんねえ。

END
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Twitterリクエストより。名前様、お付き合いありがとうございました。
20180318
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