「じゃあ今度は俺がするね」

アキくんは言うと同時に名前ちゃんの体をトンと押してソファへ押し倒しました。ふかふかのソファの感触を背中に感じ、見上げるとアキくんが大人びた顔で名前ちゃんを見下ろしているのです。

「名前のここ、熱いね」

する、とスカートの中に手を滑らせたアキくんはパンツ越しに名前ちゃんのあそこを手のひらで押さえ、温もりを感じて嬉しそうに笑いますが、アキくんに興奮していたとバレた名前ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤く染めました。腰を捩ります。

「ちょっと、アキくん、」
「ん?」
「し、しなくて、いいから…っ」

恥ずかしくてやめてほしいのにアキくんはパンツの上から手のひらを滑らせます。するん、するん、と往復するそれにますます熱を帯びてしまう名前ちゃんはアキくんの腕を離させようと押し返しますが、アキくんはそれを無視しながら尚も撫で続けました。

「何で?名前ばっかずるい」
「あ、れは、わたしが触ってみたかったから、」
「俺も触りたい」

アキくんは、ねえ名前、と真剣な眼差しで名前ちゃんを見下ろしています。

「俺だって早くシたいんだよ」

落ち着いた声で言うものですから名前ちゃんは咄嗟に言葉を返せませんでした。まあ無理強いはしないけどね、名前が嫌ならしないから安心して、なんて続けるアキくんの声はもうすっかり届いていません。

「アキ、くん…」

名前ちゃんは恥ずかしそうにアキくんを上目に見上げると、自らスカートを持ち上げます。可愛らしいリボンの付いた真っ白のパンツが覗き、アキくんは微かに喉を鳴らしました。

「し、して…?」
「いいの?」
「うん、アキくんがしたいなら、…わたしもしてほしい、かも…」
「名前…」

きゅううん。アキくんは胸が苦しくなるのを感じました。自分のために頑張って少しずつ先に進もうとしてくれる名前ちゃんが愛おしくて仕方ないのです。ちゅ、と唇にキスを落とせばもうすっかりえっちな顔でアキくんを見上げる名前ちゃんに心拍数は上がっていくばかり。

「じゃあ少し腰上げて…」

アキくんが囁くとおずおずと腰を上げた名前ちゃん。アキくんはするりとパンツを脱がせてしまうと、スカートを捲ってじっと見つめました。この前は見るだけだった場所に触れることも許されたのです。遠慮がちに生えている陰毛に触れるとその下にぷっくりと存在を主張しているクリトリスを見つけました。

「名前、痛かったら言うんだよ」
「う、うん」

アキくんは自分の指を舐めると、濡らした指でクリトリスを撫で上げます。まだ皮を被ったそこは少し触れられただけで気持ちよさに腰が跳ねました。思わず声も出てしまいます。

「っん、」
「大丈夫そう?」
「う、うん…っ」

こくこく頷く名前ちゃんを見てアキくんはホッとしたように親指でクリトリスを解します。ぐっ、ぐっ、と力を込めるとその度にぴくぴく動く腰が何とも可愛らしいです。名前ちゃんはなるべく声を我慢したいのか、口許に手を当てて声を殺しているようでした。

「ん…っく、はぁ、ん」
「名前、もう少し足開ける?」
「ふ、ぁ…?」

すっかりトロトロなお顔で見上げるものですから、アキくんの心臓はドキッと分かりやすく跳ねました。上気した頬に濡れた瞳、アキくんに興奮している名前ちゃんのお顔です。名前ちゃんは言葉の意味を理解したのかそうでないのか分かりませんが、少しだけ足を開いて見せました。アキくんはその間へ顔を埋めます。

「な、アキ、く」
「ん…」
「っ、ひゃあ!」

ぬるり。湿った熱いものが名前ちゃんのクリトリスをなぞりました。びくっと腰を跳ねさせるとアキくんの顔に腰を押し付けてしまって、名前ちゃんは慌てて後退りします。今のは、アキくんの舌?そんなところ舐められるの? 名前ちゃんはパニックです。

「逃げないで、名前」
「だ、だって…っ」
「痛くしないから。ね、俺に任せて」

ちろちろと皮の上から刺激され、唾液を塗り広げるように嬲られました。名前ちゃんは、んく、んく、と必死に口を手で押さえて声を我慢していますが腰はびくびく跳ねっぱなし、真っ赤に腫れたクリトリスは少しずつ皮から顔を出し始めています。それに気づいたアキくんは親指で皮を上に引っ張ると、そこへ舌を這わせました。

「っ、やぁあ!」

びくんっ。名前ちゃんの腰が逃げます。不意をつかれた桁違いの快感にはっきりと拒絶を示すと、アキくんはバッと顔を上げました。

「ごめん、痛い?」
「ん、んん…っ」

ふるふると首は横に振りますが、やだと言われてしまっては気が進みません。アキくんは今度は濡れた指でクリトリスを触ります。

「ひ、ん…っ、あ、あぁだめえ…っ」
「だめ?」
「んんっ、ん、やぁ…っ」

どんどん声が押さえられなくなっている名前ちゃんはがくがく腰を跳ねさせて身悶えました。きっと皮を剥いたことで刺激が強くなっているのでしょう、つい拒絶の言葉を言ってしまいます。

「これもやだ?ごめん」
「ち、ちが、アキくん…っ」
「焦りすぎたかな」

かっこわるいね、と呟いてキスを落とすアキくんは切なげで、名前ちゃんは何と声を掛ければいいか分からないままキスを受け入れました。舐められるのも触られるのもとっても気持ちいいのですが、刺激が強すぎてつい逃げたくなるのです。優しく宥めるように唇を押し付けて、ちゅ、ちゅう、と甘い音を立たせるアキくんに名前ちゃんは腕を回して抱き付きました。

「ん…?名前?」
「…もん」
「え?」
「かっこわるく、ないもん。アキくんがかっこよすぎて、わたし…、」

なかなか言葉が続きません。アキくんの下でもぞもぞ恥ずかしそうに動いて視線を逸らしますが、アキくんは名前ちゃんの頬を撫でてじっと言葉を待ちました。名前ちゃんはアキくんの目が見られないまま続けます。

「あ、あのね、いやじゃないの…」
「違うの?」
「そこ触られるとね、その…、変な声が出ちゃうから…」
「名前の声は可愛いよ」
「わたしは、やなの!でもされるのがいやってわけじゃないから……き、きもちいし……」

言っていてどんどん恥ずかしくなってきたのか、声が消え入りそうです。可愛い反応にアキくんは名前ちゃんの額、頬、鼻先とキスを降らせました。全身にキスしたいほど名前ちゃんが愛おしくて堪りません。

「名前は可愛いね、本当に参るよ」
「えっ」
「…好きだよ」

ぐっと甘くなる声に名前ちゃんは心臓を鷲掴みにされたようでした。アキくんがまた好きって言ってくれた、もっとアキくんに好かれたい。名前ちゃんはアキくんの手に頬を寄せます。

「アキくん…」

甘えた声にアキくんも少し微笑み、頬を撫でました。気持ち良さそうに擦り寄る名前ちゃんを見てると幸せでいっぱいです。

「俺のわがままだけど、もう少し頑張ってくれる?」
「うん…」

すっかり心を溶かされた様子でした。アキくんは再び足の間に顔を近づけます。真っ赤に勃起しているクリトリスがアキくんに触ってほしそうにつんとしていて、アキくんは素直にそこへ舌を這わせました。ぬるり。唾液を乗せた熱い舌がクリトリスを刺激します。

「あっ、ぅん!」

やっぱり刺激が強すぎるようです。びりっと甘く痺れるような快感はクリトリスから脳まで一気に貫くようで耐えられません。アキくんは舌を平たくしてべろべろ舐め回します。

「あっ、う、やぁあ…っ、あん…っ」
「ん…っ、ち、ぅ」
「ひゃあっ、あっ、あ…っ、だ、めぇ…」

塗り広げた唾液を今度は強く吸い上げます。ぢゅう、と少々下品な音を立てて吸引すると、名前ちゃんは堪らず喉を反らしました。腰は逃げているのにアキくんは舌を止めません。ちろちろ、れろれろ、舌の上で丹念にクリトリスを転がすので熱くて熱くて名前ちゃんは喘ぎが止まらないのです。

「あっ、アキくんっ、ほんとに、だめっ、あんっ、あぁあっ」
「でも名前、そんな顔してるのに」
「きもちいからぁっ、あ…っ、そこだめ、だめ、へんになっちゃう…!」
「もっと気持ち良くなっていいから、ね、怖がらないで」

ぢゅる、ぢゅう、水音は激しくなるばかり。舌を出してべろべろ舐めたり、口に含んで皮の中に舌を入れて転がしたり、前歯を立てて刺激したり、アキくんはクリトリスを念入りに愛撫しました。声と一緒に唾液も垂らしている名前ちゃんは目の前がチカチカするような快感にどうしようもなく泣きたくなります。

「あ、アキくん、あぁ…っう、」
「んん…、」
「だめっ、だめぇっ、なんか、あん、あぁっ、すごいぃ…っ」

クリトリスが溶かされそうです。アキくんの熱い舌で、口の中で、小さなクリトリスをこりこり刺激され続けたらどんどん熱が籠って蕩けそうでした。そんなにされたらだめになっちゃう、おかしくなっちゃう、と未知の快感に恐怖が拭えません。名前ちゃんはいやいやとアキくんの頭に手を乗せました。

「だめ、ほんとにだめぇっ、あん、あっ、きもちよすぎちゃうのお…っ」
「イきそう?」
「い、いきそう…っ?」

すっかり快感に溺れているのにこてんと首を傾げる名前ちゃんの可愛さにアキくんも止まりません。イクことも知らない名前ちゃんが自分の舌でここまで追い詰められているのですから興奮は煽られます。舌を尖らせてぐりぐり先を舐めると、名前ちゃんの腰を大袈裟に上下しました。

「あぁっ、あ!あっ、だめえっ!アキくんっ、アキくん…っ!」
「ん…っ」
「あっああぁあっ!あぁあ…っ!」

びくびくんっ。プシャアッ。
名前ちゃんの身体が何度か跳ねたと思ったら、名前ちゃんは白いお汁を噴き出しました。アキくんの顔に綺麗にかかり、顔がずぶ濡れです。

「はぁっ、は、あ、アキ、く…っ、ごめ、」
「名前」

アキくんは親指でそれを拭うとぺろりと舐めとってしまいます。視覚的暴力なのではないかと思うほど色っぽい光景に名前ちゃんは言葉を失いました。

「気持ち良くなれたんだね。いい子」
「ア、アキくん…」
「強引にしてごめんね。すごい可愛かった…」

アキくんは名前ちゃんの頭を優しく撫でます。暖かくて大きくて、ちょっとえっちなお手々。名前ちゃんはアキくんの背中に手を回してしがみつきました。

「アキくん、す、すき…」
「甘えん坊」

アキくんはからかうように笑ってから名前ちゃんのおでこにちゅうっとリップ音を贈ります。

「俺も大好きだよ」


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アキくんを書くときは常にお久しぶりです。
20170205
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