※主人公視点/これの続き

翔ちゃんは不機嫌だ。元旦にえっちできなかったからってそんなに拗ねなくてもいいのに、ずっと拗ねてる。お年頃だもんね。でも私的には毎晩されるのも体力的にきついと思ってたし、助かってたりする。昔の習慣ありがとう。今は1日の午後11時30分。あと30分で2日になるからって翔ちゃんがさっきからうずうずしてる。でもそれ前に寝ちゃえば問題ないよね。私頭いい。パジャマに着替えたし、歯も磨いたし、さあ寝よう寝よう。

「おい、どこ行くんだよ」
「どこって、ベッド」
「言っとくけど今日は寝かせねえから」

ですよねー。




(( 姫はじめ ))




「ん、む…っは」

まだ2日になるまでに5分もあるのに、翔ちゃんはベッドで私も押し倒して余裕なさそうにキスをしてきた。翔ちゃん曰く、えっちしなきゃキスはいいらしい。いつもより舌が熱いだとか、荒々しい愛撫に興奮するだとか、そんなことは一切考えないようにしてるつもりだけどついつい考えちゃう。1日我慢しただけなのに翔ちゃんすごいなあ。15歳から25歳にかけての男性の性欲は食欲並みって聞いたことあるけど、本当なのかも。

「んっんっ…はぁ、あ、ん」

口を開けると声と一緒に唾液が零れる。それを吸われる。気持ちいい。それから唾液で十分に潤った下唇をちゅって吸われたり甘く噛まれたりする。これも気持ちいい。翔ちゃんは私の気持ちいいことなんか熟知してるはず。
急に翔ちゃんがキスをやめたから何かと思って目を開けたら、翔ちゃんがにやぁって笑ってた。今夜は確実に寝れないと確信した。

「2日になったな」

ついにきてしまった、この時が。翔ちゃんは我慢していた私のパジャマを剥ぐようにして脱がせた。寝やすさ重視だからすごく脱がせやすいはずだけど、余裕ない翔ちゃんは手つきが荒くて少し乱暴だった。でも普段優しく優しく抱かれてるから今日はまたちょっと違った感じで私も興奮する。あれ、なんだかんだ私も我慢できてなかったのかな。翔ちゃんが私の胸をもにゅもにゅ揉んだ。

「んっ…」
「あー、なんか懐かしい気がする」

たった1日揉まなかっただけで大袈裟だと思ったけど私も揉まれるの久々に感じちゃったから黙っておいた。私の胸が最近ちょっと成長してるの、きっと翔ちゃんのせいだ。翔ちゃんは乳首は触ってくれない。ただ感触を楽しむようにずっと胸を揉んでいる。乳首いじられてるときのぼんやりした快感じゃなくて、なんていうか、じわじわふわふわクる感じ。物足りないけど気持ち良くて、どうしたらいいか分かんなくて翔ちゃんを見上げた。

「ん、ふぁ…しょうちゃん…っ」

精一杯のおねだり。翔ちゃんも分かったらしくてにやってしてから私にキスしてくる。同時に乳首ぎゅうって摘ままれた。びくんって身体浮かせながら翔ちゃんの舌噛まないようにぺろぺろ舐めた。きゅっきゅって何度も乳首摘ままれて、今度は乳首の弾力を楽しんでるみたいに摘まむから困って腰を引いたら抓られた。いたい、のに、気持ちいい。

「んっ!はぁ、しょう、ん…っ!」
「もっと強く?」
「んやぁ…っ、つよく、しちゃ、あん、あ!」

私が本気で嫌がってないっていうのを翔ちゃんは知ってる。その証拠にぎゅむって乳首引っ張られて、喘ぎと一緒に出た唾液を飲んでくれて、ああもうだめ、気持ち良すぎ。腰の力が抜けて身体がどんどんふにゃふにゃになってっちゃう。翔ちゃんの首に腕を回して縋り付いたら翔ちゃんはちょっと強引に私の脚の間に自分の身体を割り込ませて膝を立てる。そのままズボン脱がされて、パンツまで脱がされた。恥ずかしいけどなるべく翔ちゃんの顔見えないように縋り付いたまま。すごく脱がせにくいだろうけど翔ちゃんは何も言わないでくれた。で、太ももを掴まれて無理矢理開かされた。ちょっと力強くて痛いけどそれもいい。

「んあっ…しょうちゃん、あっ、」

翔ちゃんは私の声なんか無視。いつもはどうした?って訊いてくれるんだけどなあ。急にあそこに指を突っ込まれた。

「あっ!しょ、んな、あんっ!」
「うわ、入った」

自分で突っ込んどいて翔ちゃんってば発言が無責任。そりゃああんだけ乳首意地悪されたらそれなりに濡れるし入りますよ。とろとろ翔ちゃんの指まで濡らす愛液を指に絡ませながら翔ちゃんは奥まで指を進めた。

「ちょっと狭いな…痛ぇか?」
「んっ…ん、いたく、ないけど、へんっ」

身体を捩って答えたら翔ちゃんはちょっとだけ背中を丸めて私の乳首をぺろぺろしだした。またびくんって跳ねちゃう。その隙に翔ちゃんがまた指をぐって挿れてくる。今度は乳首甘噛みされて、同時にナカからずるるって指引き抜かれて、ああ、もうだめ、気持ちいい。はくはく息しながら翔ちゃんの名前を何度も呼んだら翔ちゃんは察したらしく、ピストンするスピードを上げてきた。ぐぢゅぐぢゅする音が響いて、恥ずかしいから声でかき消したいのに、私の声もなんだか情けない声しか出なくて恥ずかしい。

「はぁあ、あん…っあ、あ、あぁあ、あっ」
「もっと早くって?」
「ひぃ、う、いってなぁ…っやあん!」

ぐぢゅぐぢゅぐぢゅって高速ピストン。指マンはピンポイントに狙ってもらえて好き。翔ちゃんのごつごつした指が奥を叩いてぶっ飛んじゃうくらいに気持ちいい。あ、やばい、イきそう。翔ちゃんが指を引き抜く度にすごい量の愛液が周りに飛んじゃってシーツをどんどん濡らしていく。

「あ、あ、あ、あ!い、いく、あん!」
「イく?まだ我慢できんだろ」

翔ちゃんはますます指を激しく出し入れしながら鬼のような言葉吐いてきた。うそ、もう、無理なのに。

「はぁっう、むり…っむりぃっあっあんっあ、あああ!」

あとちょっと、っていうすっごく気持ちいいときに急にくぽって翔ちゃんの指が抜かれた。え、なに、なんで。翔ちゃんを見上げたら翔ちゃんは意地悪く舌なめずりなんかしてた。

「まだお預け」
「な、んでぇ…っ?」
「昨日俺もお預け食らったんだぜ?俺だけ我慢なんてずるいだろ」

今日の翔ちゃん、本当に意地悪だ。すごくすごく意地悪で、かっこいい。でも最高に気持ちいいところでやめられたら私だって我慢なんかできない。腰だってゆるゆる動いちゃうし。翔ちゃんがズボン脱いでるの見たらもうすぐナカに挿れてもらえるんだって思って興奮しちゃった。

「しょ、しょお、ちゃん…っはやくぅ…っ!」

翔ちゃんの足に腰を擦り付けておねだりしてみたけど、翔ちゃんは意地悪な笑顔を向けるだけ。

「挿れてやるから待ってろって」

翔ちゃんは私の脚の間で膝立ちしながらちょっと上のところから斜めに体重かけて入ってきた。重力のままに入るからすごく奥にクるしなんか気持ちいいとこに当たっちゃって、あ、やばい。

「あっ…あ、は、く…っ!」

ギリッとシーツを掴む。もうちょっと、ちょっと動いてくれればいいだけなのに。気持ちいいところに当たってるのに擦ってくれないからなかなかイけない。喉を引き攣らせながら泣いた。泣いたらいつも甘やかしてくれるもん。なのに、翔ちゃん私の涙ぺろぺろしてすぐ抜いちゃった。なんで。

「ばーか。何挿れただけでイきそうになってんだよ。我慢しろよ」

ああ、だめだこれ、翔ちゃんがSに目覚めちゃったみたい。いつも可愛い翔ちゃんがこんなに意地悪く笑えるなんて。にやぁって口の端っこだけ上げて、なんて鬼のようなことを言うんだろう。

「は、ぁん…っもうがまん、したからぁ…っ」
「嘘つけ」
「うそじゃ、あ、はあぁ…っいきた、い」

うるうるおめめでおねだりしても無駄なようで、またぐぽって挿れてもらえて一瞬喜んだけど翔ちゃんは一向に動いてくれなくて、やっぱりイかせてくれないみたい。我慢できなくて腰を動かすけどいいところからずれちゃって、もどかしい。

「ひゃぁ…っもうやらぁ…っ」
「でも腰動いてるぜ。イイんじゃねーの?」
「んっあ…っちが、しょうちゃんが、してくれなきゃ、やらよぉ…っ」

いよいよ泣きに本気がまじる。びえええって泣く私に翔ちゃんはよしよしって頭を撫でる。そんな慰めいらないから早くイかせてよぉ。

「しょうがねーな…ちょっと動いてやるか」

心の声が聞こえたかのように翔ちゃんは腰をくんって突き出す。気持ちいいところにヒットしてびくびくって締め付けちゃった。そしたらイきそうなの察されてまた入口まで抜かれちゃった。

「も、もうやらぁ…っしょうちゃ、いじわる、しちゃやあぁ…っ!」
「お前が先に俺にお預けしたんだろ」
「らってぇ…っあっはぁん!」
「ほら、動いてやってんだろ」

翔ちゃんは入口のとこでぐぽぐぽ抜き差ししてて意地悪する。気持ちいいとこ、そこじゃないよぉ。早く翔ちゃんを奥に欲しい。もう我慢なんかできない、よ。

「はぁあ…っもう、しにゃいからぁ…っ!がまん、させないぃ…っ」
「ほんとかよ」
「ほんとぉ…っらめっていわにゃい、からぁ…っいかせてぇ…っ!」

舌が回らない。でも必死に翔ちゃんに伝えた。早くイきたくて、イけるなら何でもするって思った。そしたら翔ちゃん、にやぁってしてぐぷんって音させながら一気に奥まで突いてきた。

「あぁああぁ…っ!!!」

我慢してた分、すごく気持ちよくてぎゅうううって締め付けた。翔ちゃんは締まったナカに擦りつけるみたいに激しく動いた。これ、これが欲しかった。いつもより力強くて気持ちいい突き上げ。頭吹っ飛んじゃう。びくびく背中を反らしてイッたけど翔ちゃんはまだイッてくれないみたいで、私の脚を肩に担ぎながら奥の奥まで刺してパンパン腰を打ち付けた。息、できない。

「あっあっ、はぁああぁ…っん、あ!らめぇえ…っ!」
「だめって、言わないんじゃ、なかったのかよ?」

翔ちゃんもそろそろイくみたいで息が荒い。でも、まだイかない。

「いってう…っわたし、いってう、からぁ…っはやくいってぇ…っ!」
「っ…そのまま、締めてろよ…!」

翔ちゃんが気持ちよさそうに息を吐いたからなんか嬉しくなってナカに力を込めた。ほんとは気持ちよくてそんな体力ないけど、翔ちゃんの吐息があまりにも色っぽくて、えっちで、幸せになっちゃったから頑張ってみた。ぎゅううううってナカを意識したら翔ちゃんのモノの形とか分かってますますえっちな気分になった。もうとにかく早くイッて。その一心で頑張ったら、暫くしてびゅるるるるるってナカが熱くなった。良かった、翔ちゃん、イッてくれた…。

「はあ、あ、あぅ…っ」

翔ちゃんの目を見たら翔ちゃんは気持ちよさに目を細めながら私の髪の毛を梳いてくれた。それから翔ちゃんの汗が私に落ちてきて、えっちで、それで、それで…、え?あれ?

「ん、はぁ…あ…?」

ナカに異変を感じた。今出したばっかなのに、翔ちゃんの、かたい。うそだ。待って私もうそんな体力ないんだけど。

「しょうちゃん…?」

嫌な汗をだらだら垂らしながら翔ちゃんに笑いかけると、翔ちゃんも意地悪な顔をして私に笑いかけていた。



「やだって、言わないんだったよな?」


END
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リクエストくださったあさみさんへ。今回はイケ翔に挑戦してみました。ちょっとだけSを意識して書いてみたのですが、どうでしょう。個人的に新年早々翔ちゃんに意地悪されたかっただけですすみません。とんでもない姫はじめになってしまいましたが、今年もよろしくお願いします。
20130107
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