これのだめな子ver.

松野くんはよく笑う。松野くんはわたしより年上だ。松野くんは働いていない。松野くんには5人も弟がいる。松野くんは月に何度かわたしをホテルへ呼び出す。松野くんはたまに意地悪をする。松野くんは…、わたしが知っている松野くんはそのくらいなんだけど、

「よく来てくれたね名前ちゃん。今日危険日だったんでしょ?」

わたしは松野くんに恋してる。




(( だめになっていく ))




松野くんはあんまりムードを気にしていない気がする。えっちの最中に世間話をよくしてくる。わたしはそれを聞いているだけで返事をする余裕はないのに、松野くんは器用に腰を動かしながら喋っていた。

「俺さあ、妹が欲しかったんだよね」

後ろから突かれたままシーツを握る。声を押し殺していないと松野くんの声が聞こえないのに、松野くんは腰を止めてくれない。

「さすがに野郎6人だけじゃむさいし、華がないでしょ?だから妹がいたらなあってよく考えてたの」
「ふ、ぁん…っあっ」
「名前ちゃんも男兄弟いないんでしょ?どう?お兄ちゃん欲しい?」

わたしの兄弟の話なんかしたことがないので誰かと間違えているのか、予想で話してきているんだと思う。答えようと口を開くとみっともなく喘ぎ声が漏れる。

「あっああぁあ、ん!はぁっ」
「うん?欲しい?」
「んっ、んん…っぅ」

耳元まで顔を近付けてきてくれた松野くんに慌ててこくこく頷いた。松野くんは、ふは、と小さく笑ってからわたしの中からモノを引き抜いた。急に熱が引いてびっくりしたら、松野くんが優しくわたしの頭を撫でてくれる。

「俺のことお兄ちゃんって呼んでいいよ」

松野くんはそのままごろんとわたしの隣に寝転がると、わたしを抱き締めて頭を撫で続けた。まだ出してもないのに突然雰囲気が変わって戸惑う。松野くんは気分屋さんだ。

「ね?呼んでみてよ」
「う、うん」
「ほら」
「おに、ちゃ」
「何?」
「おにいちゃん…」

声が消え入りそうで、松野くんはまた笑った。裸を見られていることより恥ずかしかった。松野くんのことをお兄ちゃんだなんて見れないのに、兄妹らしからぬことをしているのに、わざとお兄ちゃんと呼ばせるなんて、松野くんは意地悪だ。松野くんはわたしの二の腕を掴んでわたしを起き上がらせる。

「いやらしい妹だなあ、お兄ちゃんとセックスしたいんでしょ?」
「や、…うん…っ」
「いいよ、俺のハメても」

松野くんのモノはゴムを被ったままで、さっきまでわたしの中にいたせいか厭らしく濡れていた。素直に松野くんの腰へ跨がると松野くんは気分が良さそうだ。

「あ、う」

ゆっくり腰を下ろす。入り口に1番太いところが入って、その先はスムーズに奥へ進んだ。先程まで散々入ってたから抵抗はないけど、たまにしかしない体位にどきまぎする。松野くんは動いてくれる気配がない。

「どう?お兄ちゃんのちんぽ」

にやぁって口端が上がっていて、松野くんがイキイキしてる。気分が乗ってきてしまうととことん虐められるからさっさと終わらせたい。わたしは松野くんの問い掛けに構わず腰を動かした。

「ふ、んん…っぁ、まつ、ん」
「きもちい?」
「あ、ああ〜…っ、ん、ん、んあ」
「俺もだよ」

答えてないのに松野くんは勝手に話を進める。わたしの腰を撫で回し、頑張れ、頑張れとばかりにトントンとリズムを刻んでいた。頑張って腰を動かせば動かした分だけわたしが気持ちよくなってきて体に力が入らない。

「俺イけるかなあ」

松野くんがまた笑っていた。射精とは程遠いゆるゆるした刺激のようで、頑張ってるんだけど、松野くんに腰を掴まれた。

「セックスはがつがつしてる方が好きだな」

わたしが息を吸うタイミングと同時に松野くんが急に下から腰を突き上げてきた。喉がひゅっと鳴った。自分で動いてたときとは比べ物にならない力強い突き上げ。テンポよく腰を揺さぶられて思わず脚を閉じそうになった。頭が真っ白になる。

「あ、あ、あ、あぁああ!や、だああ、」
「きもちい?」

あまりの気持ちよさに腰を浮かせたいのに松野くんは腰を離してくれない。せめて角度を変えたくて体を前に倒そうとすると松野くんがトンと手で体を押し、それを制す。

「くっつくのは我慢ね」
「や、ああ…っひ、う、」
「絶景だな〜…」

一定のリズムで中を擦られ、気が狂いそうだった。パンッパンッと打ち付けられる音は、肌がぶつかって出ているのかお腹の中から聞こえてるのか分からないくらい。太股が痙攣してくる。

「ん、あああ…っ!は、あ!」
「名前ちゃんイっちゃった」
「っは、あ…っ」

何度かびくびく痙攣し、くたぁと体の力を抜いたところで松野くんは腰を離してくれた。体を前に倒して松野くんの体とくっつくようにして重なる。松野くんの肌がじっとり汗ばんでいて気持ちがいい。

「早かったね」
「ごめ、松野くん、っ、まだなのに…っ」
「いいよ。俺今日イけないみたい」
「え、?」

松野くんがわたしを抱えたまま横向きになり、モノを引き抜いた。たくさん突かれたせいでゴムには白く泡立った液がついている。なんとなく気まずくて視線を逸らすと、松野くんはゴムを投げ捨ててわたしに覆い被さってきた。

「ってことで、生でしようと思います!」
「へ、え」

びっくりして情けない声が出た。今日危険日なの松野くんは知ってるのに、どうしてって言葉が出てこなくて目をしぱしぱさせる。松野くんはモノを宛がい、入り口に馴染ませるように腰を動かした。

「生でした方が名前ちゃんもきもちいでしょ?さっきよりすんごいよ」
「さ、さっきより…?」
「中で出してあげよっか、好きだよね」

いつもならすぐに入れるのに、松野くんはわたしの言葉を待った。擦れる入り口から僅かに水音が立つ。安いベッドが軋む音とくちゅくちゅ聴こえるそれが厭らしくて、狭い部屋にやたら響いた。恥ずかしくて松野くんの顔が見られない。

「す、すき…っ」

危険日なんてどうでもよく思えた。松野くんのモノが入ってきて、さっきより熱を感じる。ぬるぬるの内壁に先っぽを引っ掻けながら松野くんは腰を回した。

「は、さいこう…っ」
「んぅ、ああ…あ…」

松野くんが腰を動かすとぬちっぬちっと粘着質な音がした。中で体液が掻き混ぜられる。はぁ〜…っと深く息を吐く松野くんを見ると胸が跳ねた気がした。やっと興奮してくれてる。

「あ、あ、はや、まつのく、んあっ」
「やっぱ生が、いいよね〜…」
「ひうっ、は、やぁあ…っあ」
「あは、やばいな…」

腰を抉られているような深いストローク。それ以上奥がないのに腰を突き出して抉られる。子宮口に先っぽ入っちゃうんじゃないかって心配なくらい無理矢理動かすから気持ち良すぎて息が吸えない。だらしなく舌を突き出して酸素を取り込もうとすると、松野くんは尚も腰の動きを速めていった。

「やあっ…あ、あ、ぬい、てぇ…っ」
「は、もうすこ、し」
「やっやだあ、し、しんじゃ、う」
「はあ〜…っ」

気持ち良すぎて脚をじたばたさせたら松野くんの肩に担がれた。さらに深くなる。シーツにしがみついて喘ぐのに必死で、声を出してないと苦しくて死にそう。松野くんは眉を歪めたままわたしに笑いかけた。

「な、お兄ちゃんのちんぽ、いい?」

まだわたしを妹にしたいらしく、松野くんは言う。腰は止めてくれないままで息が苦しい。これじゃあ妹というよりはオナホだけど、わたしは頷いた。

「おに、ちゃあ、あ…っ」
「お兄ちゃんの、精子欲しい?」
「せぇし…っほし、だしっ、だしてっ」
「出したら、デキるかもな?」

危険日のことなんかすっかり忘れられてるかと思ったのに、松野くんは覚えていた。覚えていて、わたしに聞いてきていた。わたしはこくこく頷いて、松野くんに抱っこをせがむ。

「だして、おにいちゃんの、あっ、せぇし…っあん、だし、」
「ふは、」

松野くんはわたしを抱き締めてくれて、そのまましばらく腰を動かして中に出した。ぴゅくっと勢いのある射精を何回かに分けて感じる。わたしの膣はまだ痙攣していて、松野くんは最後まで気持ち良さそうに緩く腰を動かしていた。松野くんがわたしの髪を撫でながら笑う。

「あーあ、だめな子だなぁ…」


END
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Twitterのアンケートにておそ松にだめにされるエロを書かせていただきました。名前様、お付き合いありがとうございました。
20160413
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