パンッパンッと乾いた音が響き、名前ちゃんは喉を反らして必死に酸素を取り込もうとしていました。嶺二さんの瞳はギラギラと光ったままです。先程までの痛みは嘘のように消え、名前ちゃんは内壁を擦られる刺激に悶え苦しんでいます。

「あっ!あぁ〜…っん!あ!ああ!ぁえああ!」
「はは、かーわい…」

嶺二さんは口の端を歪めた笑い方をしています。こんな嶺二さんは初めてです。名前ちゃんは嶺二さんにすがり付こうと手を伸ばしますが、嶺二さんは腰を器用に動かして名前ちゃんの中を抉るように刺激しました。ひゃんっと大袈裟に声を上げて手を引っ込めてしまう名前ちゃん。嶺二さんは大変満足そうです。

「どーしたの、ほら、僕に掴まって…」
「あ!あぁ〜…っん…ぁああ!あ、」
「ぎゅーしたくない?」

ん?と顔を近づけてくれる嶺二さんに今がチャンスとばかりに名前ちゃんは手を伸ばしました。名前ちゃんの腕は弱々しく嶺二さんの首に巻き付きます。成功です。嶺二さんは気分が良くなり、さらに名前ちゃんの中を擦り続けました。

「や、らぁ…っきもちぃ、きもちいからあぁっ!」
「そうだね、気持ちいいよね」

優しい声はいつも通りですが腰は止めてくれません。自分の中を出たり入ったりしている嶺二さんに必死にしがみついて名前ちゃんは舌を突き出して喘ぎます。口の端からぽたぽた溢れ落ちる唾液を嶺二さんがたまに舐めてくれました。そのまま舌を絡めるキスをします。

「ん、んんーっ!ん!んぅん!」

口を塞がれてしまうと声も出せませんし息もできません。名前ちゃんは苦しそうに首を横に振りますが嶺二さんは許してくれませんでした。名前ちゃんの口の中にも膣の中にも入りたいだなんて欲張りさんです。暫く口内の熱を堪能してから舌を引き抜くと舌と一緒に名前ちゃんのとろとろな唾液も出てしまいました。蕩けた顔の名前ちゃんにますます機嫌が良くなります。

「名前ちゃん初めてなのに、そんなに気持ちよくなっちゃっていい子だね」
「は、ぁん!ひ、きもちぃっあっ」
「うん、偉い偉い」

嶺二さんは名前ちゃんのおでこにキスを落とすと一層腰を打ち付け、名前ちゃんの内腿はびくびくと痙攣を始めます。快感の波が押し寄せるような感覚に生理的な涙がぼろぼろ止まらなくなり、名前ちゃんは腰を逃げさせようとじたばた。嶺二さんはそれを許しません。

「ひゃ、あっだめぇっあん」
「んー?だめじゃないでしょ」
「しんじゃ、う!あん!すご、ひ」
「可愛い顔…」

自分から逃げようとした名前ちゃんにお仕置きをするように嶺二さんは少し角度をつけて斜め上からずんっと名前ちゃんの中を突きました。ちょうどいいところに当たり、名前ちゃんは首を反らします。

「ん、はぁああっ…!あ!」

びくんっびくんっ。名前ちゃんは爪先を伸ばしながら内腿を震わせ、大きく達しました。途端に体から力が抜けてきます。

「あ、ぇ…?」

ぐったりする感覚に名前ちゃんは戸惑いました。先程イかされたのと訳が違い、全身に疲労感が残り、それだけでなく快感の余韻がじわじわと響いているのです。頭がまだ追い付いていないような名前ちゃんは困ったように嶺二さんを見上げますが、嶺二さんは優しく頭を撫でてくれるだけです。

「名前ちゃん、可愛かったよ」
「れいちゃ…」
「息、できる?」

はくはくと肩で息をしている名前ちゃんに嶺二さんは優しく問いかけました。名前ちゃんは深呼吸をするように途切れ途切れですが息を吸い込み、整えます。嶺二さんは名前ちゃんのおでこやほっぺたにちゅっ、ちゅっ、とキスを降らせながら名前ちゃんの呼吸が整うまで待ちました。やっと自然な息使いになってきた名前ちゃんは嶺二さんを見上げます。

「れいちゃん…」
「ん、ちょっと待ってね」

名前ちゃんのおでこにもう一度キスをしてから、嶺二さんは名前ちゃんの中からモノを引き抜きます。ずぬ…と粘着質な水音をさせ、モノと一緒に泡立った名前ちゃんのおつゆもとろとろ流れてきました。嶺二さんのモノはまだガチガチです。

「ふぅ…」
「れいちゃん…?」
「ん?」

ずるる、とゴムを外す嶺二さんはこれで終わりとばかりに名前ちゃんの隣へ寝転がりました。名前ちゃんは訳が分からず首を傾げます。れいちゃん出してないのに、気持ちよくなかった?疲れちゃった?理由は分かりませんが嶺二さんはぎゅうっと名前ちゃんを引き寄せます。

「大好きだよ名前ちゃん」
「う、うん…」
「あれ?どうしたの?」

いつもなら好きと言われただけで甘えたモード全開になる名前ちゃんですが、嶺二さんは違和感を覚えました。名前ちゃん何か考え事してる?嶺二さんは名前ちゃんの頭を優しくなでなでしました。

「名前ちゃんどうしたの?体痛い?」
「ううん」
「無理させちゃったかな?」
「ううん」
「じゃあどうしたの?」
「れいちゃん…」

うん?と嶺二さんは優しく聞き返してくれます。嶺二さんはとっても優しくて名前ちゃんのことを大切に思っていました。しかし名前ちゃんにはそれがイマイチ伝わっていなかったようです。名前ちゃんは嶺二さんの顔を覗き込むと、不安げに口を開きました。

「おじちゃんだから、疲れちゃった…?」
「んっ!?」

嶺二さんはびっくりして声が裏返りました。名前ちゃんはなおも続けます。

「嶺ちゃん、わたしより年上でしょ?わたしも疲れたけど嶺ちゃんはもっと疲れたのかなって思って…」
「待って僕そんなにおじさんじゃないんだけど…」
「だって、疲れたからやめちゃったんでしょ?それともわたしの中気持ちよくなかった…?」

ぷつん。嶺二さんの中で何かが切れた音がしました。むくりと起き上がった嶺二さんは名前ちゃんの上に再び覆い被さり、脚を開かせます。急な行動に戸惑い、名前ちゃんは体を捩りました。

「へ、あ、なにっ、」
「僕のことそんなにおじさんだと思ってたんだ」
「だっ、て」
「初めてだから無理させないようにって思ってたけど、もう知らない」

嶺二さんは悪い大人の顔をしていました。

「嶺ちゃんはまだまだお兄さんだからね」


(( 一発で疲れるなんて年じゃない? ))
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