名前ちゃんには日課がありました。サイト巡回です。これは毎日欠かさずやっています。こんなに素敵な絵を描けて、こんなに素敵な文章を書けて、きっとこのひとも翔ちゃんのことがとっても好きなんだろうなあと考えるのはつらくなるから極力目を背けているようです。わたしの翔ちゃんは人気アイドルなんだもん、このくらい当然!くらいの気持ちで見なければ確かに傷ついてしまいますね。今日もその巡回をしていたところなのですが。

「な、にこれ…!」

名前ちゃんはドストライクな翔くんのイラストを見つけてしまいました。ライブ中の翔くんを描かれたものでした。汗をかきながらマイクを片手にセクシーに口を開いている翔くん。ちらりと覗く舌がとてもえっちです。少し目を細めて客席を見ている翔くんに名前ちゃんはぞくぞくしました。こんな、こんなえっちな顔もできるんだ…翔ちゃんはおめめくりくりで無邪気な笑顔で、でも、この翔ちゃんは少し大人っぽくてえっちで…。ぐるぐるとえっちな翔くんが頭の中で回ります。こんな翔ちゃんとちゅーをしたい。この覗く舌に舐められたい。名前ちゃんは完全に欲情していました。翔ちゃん、翔ちゃん。名前ちゃんはパソコンのデスクトップを何の躊躇いもなく舐めます。当然翔くんの舌には辿り着けず、無機質な味がします。名前ちゃんは泣きそうになりました。翔ちゃん、ちゅーしたいよお、出てきて。喉の奥がきゅうっと締まり、何だか鼻がつーんとしました。

その日の夜、名前ちゃんはベッドで翔くんの寝顔を見つめながら下着の中に手を入れました。翔くんのことを見ているとびくびくと熱くなってくるクリトリスを刺激するためです。

「は、ぁん…翔ちゃん…っ」

翔くんは今日もすやすや気持ち良さそうな顔をしています。ちらりと見えるお腹が、とても美味しそう。

「しょお、ちゃ、すきっすきい…っ」

名前ちゃんがひとりでするのは、これが初めてではありません。定期的にえっちな感情になってしまうときは欲望のままにしてしまいます。他の女の子より少し性欲の強い名前ちゃんはそんな日が少なくありません。名前ちゃんはびくびく身体を震わせています。

「あ、あっ、しょうちゃ、んっ…あ、は」

翔くんは何も言ってくれませんが、その可愛い寝顔を見ているだけで名前ちゃんは十分でした。何度も何度も翔くんの名前を呼び、目を潤ませて息を荒げています。名前ちゃん、そろそろいっちゃいそう。びくびく爪先を丸めて名前ちゃんは翔くんにしがみつきました。

「しょ、ちゃ、っ、えっち、えっちしたいのお…っあんっ、しょ、んん…っい、く」

びくびくん。名前ちゃんは翔くんにえっちなおしるを垂らしながらいってしまいました。気持ちよすぎたのか、涙はぽろぽろ零れています。

「は、あ、あ…っ、しょうちゃ、すき、だいすき、だよ、でてきてえ…っ」

名前ちゃんはそのまま急に襲ってきた睡魔に身を任せて瞼を閉じました。乱れた服、汗で肌に張り付く髪はそのまんまです。昨晩名前ちゃんの頭を撫でていた手がそれをそっと直していって、名前ちゃんの前髪を掻き分けておでこにそっとキスを落とします。

「ったく…、最近えろすぎんだろ」

誰かのそんな声は、名前ちゃんの耳には届いていないようでした。


(( 触りたいし触られたい! ))
(  )
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -