8.少年を救出

「あ?なんだテメェは?」
「女じゃねぇか!こんな山奥でなにしてやがる」
「なんだテメェはじゃねぇよ。こんな可愛い子達に何する気だお前らは」
「は?てめぇには関係ねぇだろ!女は引っ込んでろ!」
「女だからってナメたら痛い目みるよ」


一緒に流れてきたであろうあの時の刀を手に取り構える。

一応大量出血をしている身だ。
まだ小刀は背に刺さったまま。弾丸も貫通してる。

あまり長期戦は期待できないだろう。



とりあえずどっちがしょーざえもんでどっちがひこしろうだろう。

どっちでもいいや可愛いから。

いや本当に可愛いなおい。
こりゃ攫われちゃうわ。







そうは、させないけどね。







二人とも涙目だ。
どうやら聞いていた通り、攫われるところらしい。






「助けて欲しい?」

そう聞けば迷いもなく





「「助けてください!!」」


そう返事が来たので






「目をかたく瞑ってなさい」

そう言いつけ







目を瞑ったところで、

彼等を抱き上げている人攫い一人の首を刎ねた。






ドサッ、と倒れるもはや胴体だけの、ヒトだったもの。

飛び散る血は少年たちにも降り注ぐ。



何が起こったのか察しが着いたのだろう。
ヒッと小さく息を吸う音が二つ聞こえた。
だが隣にあるモノは刺激が強すぎる。見せないほうがいいかもしれない。



「振り返るな。目を開くな。そのまま真直ぐ私の声がする方へ来なさい」



這い蹲ってこっちへ寄ってくる少年二人がぶへええぇぇええぇぇえええ可愛いお姉さん興奮するまじいま死にかけの状態じゃなければ大量出血の状態じゃなければ鼻血噴射していたかもしれないおほほほ可愛すぎる。



興奮している場合じゃない。クラクラする。

このままじゃ真面目にやばいかもしれない。




「この少年達、私が貰い受ける」

「そうはいかねぇ!ガキだが上玉だ!」
「そいつらは俺らが先に目をつけた。てめぇなんかに渡すかよ」

「未来ある可愛い少年二人、売られるとわかってやすやすと人攫いに引き渡す程私もマヌケではない。どうしてもこの二人が欲しいというのならば」



刀を鞘にしまう。


「何をする気だ…!」




二人を両脇に抱えて



「逃げるに決まってんだろ!!!!!」






とりあえず背後に向かって走り出した。
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