監督生君、Subだってよ4

あてんしょん
・Dom/Subユニバース
・にわか知識
・監督生の世界にはダイナミクスがあって、ツイステッドワンダーランドには無かった世界線
・監督生君はSub
ふわっと読んでください




性的嗜好があるように、Pray内容も個々により嗜好は異なる。

一般的にはCommandを使用した後に褒める手順を踏むが、お仕置が多めでムチやピアッシング等ハードなPrayを好む人もいれば、ただひたすらに愛でる事を好む人もいる

彼らにとってPrayの内容はとても重要だ。

例えば監督生は甘やかされるPrayを好む。

そんな彼がハードな嗜好を持つDomとPrayを行えば、本能が満たされないどころか、無理やり従わされる恐怖やストレスでSub dropを起こしてしまう

Sub dropとは、拒絶反応のようなものだ。信頼関係が無いのに従いたくないCommandを出されたり威圧されると、虚無感と絶望感に支配されて何も出来ない状況に陥ってしまうのだ

「そういうものから身を守り適切にPrayをする為に、毎回のルール確認を行うのですね。良い心掛けです」

監督生はオクタヴィネル寮のVIPルームに訪れていた。アズールとPrayをする為だ

ソファーにちょこんと収まっている監督生の正面に腰掛け、アズールはルールの確認をしている

正直、監督生はあのリーチ兄弟を連れ回しているアズールとのPrayの内容が予測出来ず怯えていた

リーチ兄弟が他人をボコボコにする様をニコニコ穏やかに眺めているような人間…人魚だ。加虐性強そうじゃん。

妙に緊張している監督生をちらりと一瞥し、アズールは半眼になる。

「あなた、多分ですけど失礼なことを考えていません?」

「えっへへ、その、…正直、ちょっと不安で…。アズール先輩って人の上に立つタイプだし、なんかこう…」

「無理矢理支配されそうだ、等とお考えですか?」

「ん゛ん゛」

眼鏡越しの目がすっと細められる。考えを言い当てられてしまい、気まずそうに目をそらす監督生を見つめ、アズールはため息を吐く

「心外です。僕は乱暴なことなど一切しませんよ。慈悲の心を持った、心優しい人魚ですから」

音もなく立ち上がり、監督生の隣に移動し座る

「力を抜いて、身を委ねてください。」

メンズ越しの青い目に射貫かれ、監督生は生唾を飲み込んだ



「Kneel(おすわり)」

「あっ…」

監督生はアズールが望むように床にお尻をつけて座り込む

「ふふ、なるほど。2人から聞いていましたが、これはとても愛らしい」

膝に顎を置いてDomに媚びるように見つめる監督生の髪を優しく撫でる

「Good、いい子ですね。素直な子は好きですよ」

「んっ、ありがとう…ございます」

「ふふ、子猫のようですね」

耳の後ろをさわさわと擽ってやる。監督生はアズールの手に擦り寄るように頬を寄せ、うっとりと目を細める

背中にゾクゾクと甘い痺れが走る

「んぁ、…ぁ…」

「気持ちよさそうですね。これは?」

耳の後ろから顎下へ手を滑り込ませ、手の甲から指先を滑らせたかと思えば、また耳へ触れ丸い縁を撫でる

次は首筋に沿って下へと手を滑らせ、鎖骨を擽る

「んっ、んっ、…アズール先輩ぃ…」

「口が開きっぱなしになっていますよ、監督生さん。」

アズールの冷たく艶やかな指先の動きに、監督生はただただ翻弄され甘い声と震える吐息を漏らす

薄く開いた口が艶っぽく濡れている

「口が寂しいですか?ではどうぞ、Lick(舐めて)」

「…はい」

チロチロと赤い舌を伸ばし、白く長い指を咥え込む

「おや、随分と積極的ですね。」

「んぅ…は…ちゅっ…」

「ふふふ」

一生懸命な監督生には悪いが、慣れてないのかその舌遣いは控えめに言っても下手くそだ

飴を舐めるように色気なく動かされているそれが妙に愛おしく、アズールは

「お上手ですよ」

と褒めてやる。涙の膜が張った瞳がアズールを見上げる。

Domが満足してくれているか、ちらちらと確認するその様子が庇護欲を掻き立てる

アズールは監督生をもっと愛でてやりたくなり

「おいで。」

と膝の上へ招いた。

監督生はおずおずとアズールに体重を預けた。その近くなった顔にちゅっちゅっと触れるだけのキスをする

「んぅ、…擽ったいです」

「すみません、あなたが可愛らしいのでつい。」

軽く身を捩るだけで大した抵抗もせずにキスを受けいれ、クスクス笑う監督生にアズールは微笑む

「Subというあなたの体質のせいなのか、甘やかしたくて仕方なくなりますね」

監督生の真っ赤な耳を唇で啄むように食み、中まで舌を伸ばし舐め回す

くちゅくちゅと音が鳴る度

「あっ、待って…ひぅ…んっ」

と欲に蕩けた瞳で懇願するようにアズールを見つめるその目がいじらしい。

耳を刺激される度、頭の中まで舐められているかのように、監督生の思考をドロドロに溶かしていく

座っていることすら辛いのか、アズールにぐったりと体を預ける姿はあまりに無防備だ

「はぁ…はぁ…」

「おや、すみません。やり過ぎましたか?」

「いえ、大丈夫です…」

「なるほど。」

アズールは監督生の股間をじっと見詰めた後、にっこりと微笑んだ

「もう少し、僕にお付き合い下さい」



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