ビバリウム

あてんしょん
監督生♂です



監督生とアズールは付き合っている。監督生から告白し、それから半年、毎日時間を作って会っている

エースやデュースなんかは、初めこそ「3日で別れるな」「変な契約結ばれたら言えよ」などと軽口を叩いていたが、案外順調に愛を育むものだから何も言わなくなった

そして、健全な男子校生が夜に個室で会ってしまったら、当然やることはやるわけで…

2人はオンボロ寮の一室でそれぞれ課題や仕事をこなしている

先にひと段落ついた監督生はベッドに腰掛けた

グリムは、アズールが尋ねてくる日はエース達の所に泊めてもらっている。

監督生は目頭を揉みながら自分の隣にアズールが倒れ込んできたのをみて、少しソワソワする

「お疲れ様です、アズール先輩」

「ええ、とても疲れました」

アズールは体の向きを変え、監督生の腰を抱きしめるようにしてうつ伏せに寝転ぶ

監督生は甘えてくる恋人の髪を撫で、少し笑った

「…少しお聞きたいのですが」

「なんですか?」

「監督生さんは、どうして行為中に「やだ」とか「やめて」と言うのですか?」

アズールは恋人に抱きつき腹に顔を埋めたまま、拗ねたように見上げる

「あー…」

「まるで僕との行為が気持ちよくないみたいじゃないですか。レイプしている気分になって、多少傷付くのですが」

アズールは頬を膨らませる。

普段は格好付けと言うか見栄っ張りというか、人に弱みや幼さを見せたがらない彼が自分の前だけでする仕草が愛おしい

監督生は少し考えて

「その、俺のいた国では、慎ましくて控えめなのが可愛いってされる文化で…その、あまり欲しがる子ははしたない印象を持たれるというか…」

と歯切れ悪く言う。文化のせいもあるのかもしれないが、単純に自分が恥ずかしいから正当化したいエゴが入っている気もする

感じてよがってしまう自分が淫乱なんじゃなくて、相手が求めてくるから仕方ないんだと言い聞かせているような

「その、気持ちいいし、アズール先輩とのエッチは好きなんですけど…んん…」

監督生は考え込みつつ頬を赤くする。あまりこれ以上は暴かなくていいところに気がついてしまいそうだ

アズールはしばらく監督生を見上げていたが、身体を起こす

「まぁいいでしょう。」

アズールは口元に手をやって意地悪く笑い、監督生の顔に触れる

期待する様に目を閉じた監督生に、応えるようにキスをする

監督生の少し開いた口に舌を入れ、くちゅくちゅと音を立てるようにして歯列をなぞり舌を絡ませる

そして、急に顎を掴んで思い切り上を向かせた

「んぐっ」

突然のことに驚き、咄嗟に2人の混ざりあった唾液を飲み込んで、監督生はゴホゴホと噎せ込む

「アズール先輩、今なにか飲ませましたよね…?」

監督生は喉を押さえてアズールを見る。アズールは舌を出して

「口移しで、なんてロマンチックでしょう?」

と笑う。

「今飲ませたのは、嘘が吐けなくなる薬です」

監督生は先程のアズールの質問を思い出し、顔を真っ赤にする

「今日は、いつもより可愛く喘いで貰いますね」



「そ、そこ…」

監督生は思わず出そうになった言葉を、枕を咥えて堪える

「ここがどうされました?」

アズールは指を休めることなく、わざとらしく優しい声色で尋ねた

監督生は一糸纏わぬ姿でうつ伏せで枕を抱き締め、枕を咥えたままふぅ…ふぅ…と荒い呼吸を繰り返す

枕が唾液で湿っていく様子を見つめ、アズールは少しもどかしくなる

恋人が恥ずかしがり屋なのはわかるが、声も我慢するし顔も隠されると寂しいではないか。

どうせなら恋人を余す所なく観察したいし、可愛い顔を見ながらやりたい。

アズールは監督生の理性を飛ばすように後ろの口に入れた指をバラバラに動かして解してやる

その度にそこはグチョグチョと卑猥な音を響かせ、監督生は興奮と恥ずかしいさに体が火照り、下半身に熱が集まっていく。自分の淫らな部分が発する音で、耳まで犯されている気分だ

半年前はこんな関係になるなんて考えてもいなかったし、初めてのエッチの時なんてどれだけお尻を弄られても勃たなかった

なのに、今はすっかり交尾の為に使用する場所として慣らされてしまったそこは、喜んでアズールの指を締付けて離すまいとする

ビクビクと身体が跳ねる度、ローションがヨダレのように解れてきた下の口から零れ落ちる

「んんっ…んっ」

「ほら、我慢しないで…ちゃんと仰って下さい」

アズールは恋人を無理矢理仰向けにひっくり返し、枕を取り上げる

監督生は何かを握っていないと快楽に耐えられず、直ぐにアズールの上着を掴んで恋人を見上げる

「そこ、気持ちいいっ……あっ…好きっ…もっと…アズール、せんぱっ…好きぃ…」

「おやおや、薬のおかげとはいえ素直で可愛らしいですね」

アズールは顔を覗き込み、恋人が強請るように刺激を強くしてやる

「ひやぁっ…んっ…アズール先輩っ…顔見ないでっ…俺、恥ずかしいよぉ…」

「そうですか?普段より興奮して締め付けているようですが…いつもより気持ちいいのでしょう?」

「気持ちいい……うぅうぅっ…いじわるっ…でも好きぃ…」

監督生は真っ赤な顔で涙を零しながらアズールの胸に顔を埋める

薬の効果で本音しか言えない監督生が可愛い過ぎて、アズールはさっさとぶち込みたくて仕方がなくなってきていた

いつもの「やだ」「やめて」「無理」とばかり喘ぐ監督生が涙を零しながら自分のことを好き好き言っている。

こんな状況で耐えられるオスなどいるものか。いや絶対にいない。

「あっ、あっ…アズールっ…イッちゃうっ…俺、もう出ちゃうっ!!」

監督生がぎゅうとアズールの上着を引っ張り、恋人に許可を得るように見上げる

「いいですよ、1回出しましょうね」

「アズールっ…んんんっ!!!」

アズールは先程から触れていないイチモツも扱いてやる。軽く握っただけでそれはビクビクと大きく震える

監督生はアズールに身を任せて、ガクガクと膝を震わせ身体を反らせて欲を吐き出した。

フロイドではないが、真っ赤になって快楽の余韻でビクビク跳ねている様子は確かにエビに似ているかもしれない

上着からパタリと手を離し、脱力して呼吸を整える監督生を見下ろし、アズールはニッコリと笑う

「さて、今度は僕を受け入れてくれますよね?」

アズールは準備万端とばかりに猛った自身のそれを取り出した

「あっ…アズールのそれ好き…」

監督生はトロンとした目でアズールを見つめ、下の口に宛てがわれる熱を感じる

イったばかりだというのにこれから訪れる快楽を期待して、監督生のそれはまた勃ちあがりつつある。

「アズール…早く頂戴…いつもみたいに気持ちよくしてぇ…」

「今日のあなた、可愛いが過ぎるのでは?」

アズールは監督生にキスをしながらゆっくりと挿入する

「んあぁっ…熱いっ…アズール好きっ…」

挿入の刺激だけで軽くイったらしい

きゅうきゅうと中を締め付けてくる恋人をアズールは抱き上げて、自身の膝の上へ座らせる

抱き上げられたことにより自重でアズールのそれが深く深く侵入し、監督生は目の前がチカチカと眩む

「……おっ…奥に、アズールのっ…当たってるぅ…アズールっ…好きっ…大好きっ…早く、動いてぇ…」

「はぁ…本当に可愛いですね…どうなってもしりませんよ」

アズールは愛しい恋人が強請るままに、満足するまで犯し尽くした



「もうあの薬は使わないで下さい」

翌朝、監督生は顔を両手で隠しながら恋人にそう言った

自分でも想定し得ないほどアズールのことが好きだったことが恥ずかしくて仕方ないようだ。

性行為の間、監督生はずっとアズールに対し好き好き言い続けていたのだから

アズールは何処か満足気に笑って

「ええ、構いませんよ。これがありますので」

とスマホを弄り、画面を監督生の方へ向ける

『 アズールっ…好きっ…アズールのおっきのぉ…俺のいいトコにっ…ゴリゴリ当たってるぅ…アズールっ…好きっ…大好きっ…もっとっ…』

流れ出す動画に映るトロトロにされた自分とやたら耳につく喘ぎ声に、監督生はぶわっと顔を赤くする

「け、消して下さい!!」

「イヤです。」

「即答!!!」

スマホを奪おうとする恋人を軽くベッドへ押し倒し、アズールは顔を近づけてニンマリと笑う

「あなたがこれからも、これくらい素直に喘いでくれたら消してあげますよ」

「うぅ…」

「…恥ずかしいのは解りますが、不安になるのでたまにはちゃんと言葉にして下さい。」

アズールはまだ赤い顔をしている恋人の額に口付けて優しくふにゃんと笑った



☆☆☆
あなたってばそんなに僕を好きになって
僕ってばこんなにもあなたを好きになって
今回でとても安心しました。
これで安心して、あなたを逃がさない覚悟が出来ました

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