えっち許可証

あてんしょん
エッチ未満



ハルトは目を覚ますなりぷりぷり怒って

「えっちは同意が必要だと思います!」

と目の前の人物に言った

「あぁ?」

「いつもいつも無理やり押し倒される身にもなって下さい!これからはちゃんと許可を取ってください!じゃないとえっち禁止です!」

面倒臭そうにレオナが鬣を掻く。

「俺は本気なんですからね!」

「あぁ、うるせぇな。わかったよ。許可をとればいいんだな。」

まだ気持ちが収まらないのかプンスカしている恋人の頭を撫でて、レオナは大きく欠伸をする

「怒ってる暇があるならさっさと準備しろ。朝練だろ」

「もう!朝練があるから昨日はダメって言ったのに!遅れそうなのはレオナさんのせいなのに!」

「わかったわかった。うるせぇな。」

所謂「昨晩はお楽しみでしたね」の2人は、1つのベッドから抜け出し、それぞれ身支度を始めた



「レオナさん、明日も早いですからぁ…えっちはダメですよぉ」

ハルトはレオナに抱えられて藻掻いていた

レオナはベッドに腰かけ、恋人を背中からぎゅっと抱え込んで離さない

「同意がないとえっちはしない約束ですよ、レオナさん?」

「あぁ?同意があればいいんだろ?」

レオナは恋人の項に顔を埋める

「今夜は俺は同意も許可もしませんー!ほら、もう寝るので離してくださいよぉ…」

じたばたする事を諦め、ハルトはむくれた表情でため息を吐く

レオナはしばらく恋人の匂いを堪能していたが、何か思いついたようにニヤリと笑って

「残念だなぁ」

と、わざとらしくハルトの耳元で囁いた

「お前が同意すりゃあ、交尾ができんのになぁ」

低音で囁かれ耳に吐息がかかり、ハルトは小さく体を震わせた

背中がゾクゾクとするのか、身をよじる

「いつもみたいに、イくかイかないかのギリギリで責め立てて可愛がってやるのに」

レオナは見せ付けるように、空中で何かを扱く仕草をしてみせる

ハルトの視線が無意識に釘付けになる

「こんな風に裏を強く擦られて、先をグリグリされんの好きだよな、お前」

レオナは喉をグルグル鳴らして笑いながら続ける

「イったら、今度は中をたっぷりイジってきゃんきゃん鳴かせてやるのになぁ?」

今度は人差し指と中指を合わせて曲げ伸ばしするような仕草を見せる

「逃げられない様に押さえ込まれて、弱いとこばっかイジられまくって快楽漬けにされたいんだよな?」

レオナはゆっくりと言い聞かせるように続ける

ハルトがごくりと唾を飲み込む

「で、でも、明日は早いから」

ハルトは膝から降りようとするが、レオナが腰に回した手がそれを許さない

臀部に、硬い何かが押し付けられる

「お前が動くから勃っちまったじゃねーか。」

「し、知りませんよ」

「ハルトは俺の立派なもんに前立腺を押し潰されて、ケツ穴グチャグチャにされるのが本当に好きだよなぁ…?」

グリグリと硬くなったものを押し付けると、ハルトは少し呼吸を荒くして、顔を赤くする

「お前が許可するなら、交尾できるのになぁハルト」

レオナは軽くハルトの耳を噛んでから、引き止めていた手を離した

「でも、今日は乗り気じゃないんだったな。ほら、さっさと寝ろ」

レオナはニヤニヤ笑う

自由になったハルトは、レオナの膝の上から降りなかった

「どうした?今日はもう寝るんだろ?」

「…レオナさん、」

えっち、したいです…と、ハルトは足をモジモジさせて、蚊の鳴くような声でそう言った

レオナは恋人の顎を掴んで強引に振り向かせる

ハルトは涙目でレオナを見上げ、少し口を開ける

「はっ。それでいい」

レオナはハルトの口の中に舌をねじ込んで、溺れるような深いキスをした





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