月亮心【前編】


 的場が主催する呪術師会合は度々不定期に開催される。
 その開催については、術師各々の様々なパイプラインを通して知らされる。人伝、噂、式、或いは自身が主催側の関係者にコンタクトを取ることもあるが──何にせよ自分自身が注意をはらっていなければ、それに気付かぬこともある。理由は簡単ではないが、少なくとも一般人の目やお上の手入れを免れるには、有効な手立てではある。
 主催が的場であり、その長である静司は会合においては「会長」である。当然催しを仕切るのは彼であり、会合は静司の合図をもって開始され、彼の合図をもって終わる。
 出席するのは派閥を問わない様々な祓い人たちだ。すなわち、実際に集まってくる祓い人の多くは的場の傘下の者ではない。会合とは術者同士の情報交換の場であり、社交の場であり、商売の場でもある。会合には呪術師、式はもちろん、主をもたぬ妖がまぎれることもあれば、時には政商や裏社会の商売人までもが顔を出す。会長はその混沌の監督者でもあり、ゆえに絶対的な力を示す存在感を必要とする。
 半年ぶりに会合に顔を出した名取周一も、的場傘下の祓い人ではない。多くの同業者に目の敵にされる「名取」は、かつては的場と肩を並べる祓い屋の名家だったというが、現在は一門としては完全におちぶれたもので、「出戻り祓い屋」であるの周一への風当たりは相変わらずきつい。世相が変わっても生き続ける憎悪──その執着は、もはや理由などどうでもいいのだ。軽蔑し、嘲る対象があるということだけが重要なのだ。愚かな心のよどみ──周一はその衆愚精神にこそ恐怖する。だから彼の場合は、これといった用事も無いのに会合に顔は出さない。静司に逢える絶好の機会だが、それとこれとは話が別だ。
 それでもこの日の会合に周一が姿を見せたのは、確かに偶然ではあったが、運命的だった。
 いつも通りの挨拶は、誰の目にも異変は無かった。優美でありながら泰然とした、若き的場の頭主は拍手を受けて衆目の場から去った。幾度となく繰り返される会合に、幾度となく繰り返される同じ場面。巻き戻しては再生される、映画のワンシーンのようだ。
「……」
 周一は群衆の一番後ろから、その様を見つめていた。ゆっくりと壇上に登り、短い挨拶を終えて、またゆっくりと壇上から降りるまでの数分間。まばさきさえ出来ずに、ただ若き的場家頭主の一挙一動を凝視していた。

 ──あれは、ただ事ではない。

 颯爽と姿を消した静司は、微笑さえたたえていた。だが、少なくとも──名取周一にはそう見えた。







 邸の庭の端に、竹に覆われた小さな東屋がある。
 邸内に姿が見えないことから目星をつけて、周一は会合の喧騒を抜け出してそこへ向かった。
 静司はそこに居た。遠目から彼が僅かに俯いているのが判る。その手には──杖を携えて。
 周一がわざと足音をたてて近付くと、静司は目に見えて動揺した。それで周一は確信した。
 もはや遠慮なく大股で近付くと、静司は座したまま杖を前に翳し、自らを守るような仕草をする。
 周一は遠慮なしに間近に寄って、杖を翳す手首を掴んだ。僅かに呻くような声をあげた静司を強い力で引き寄せて、周一は顔を突き合わせて囁いた。
 静司の身体からは、季節外れの金木犀の花の匂いがした。
「いつから視えていない」
 ほとんど頬が触れ合いそうな距離であるにも拘わらず、静司は瞬きさえしない。
 眼が視えていないのだ。
 いつもなら近くにいるだけで、その力の気配を嗅ぎ取って、この眼は必ず周一を見つけ出す。
 だが今日に限っては異なった。何かに気を取られている気配もなく、にこやかに事を済ませて、逃げるように去った。その傍らに七瀬が付き添い、去り際にさりげなく静司の手を取ったのを、周一は見逃さなかった。
「……」
「何があった、静司」
 戸惑うように硬直する静司は、焦点の合わぬ眼を虚ろにさまよわせる。
 本当に視えないのか──。
「私はここだ」
 その両手を取ると、杖が石畳に転がった。そのカラカラという音に静司はあからさまに怯えた。視覚に頼れなければ音を聞くしかない──唐突にそんな世界に突き落とされる恐怖とはどんなものだろうか。
 静司の手は、ひどく熱い。
「……月に」
「月?」
 静司は頷いた。全体的に緩慢な静司には、それさえ億劫そうだ。
「月の妖に、光を奪われました。月から降りてきた妖が、体の中に入り込んだんです」
「……」
 その言葉は周一の脳裏に容易に淫靡な様を連想させた。対内に入り込む月の妖──だが、今はそんなことはどうでもいい。周一はつまらぬ妄想を振り払う。
「取り憑かれたか」
「あれは、呉剛──」
 静司の手が手探りで周一の肩に移動する。周一はその体重を支えるようにして、やんわりと静司を抱く。
 その身体は、驚くほど痩せていた。
「月宮殿で月の桂を刈るという、かつて人であった妖です。月を見つめると魂を抜かれる、というあの有名な昔話──はっ、はは」
 静司はきれぎれに笑った。
「……突拍子もない昔話が、こんなふうに再現されるとは面白いものですね。アポロ11が月面で桂の木を刈る男を見た筈は無いのに──」
「……」
 苦しげに哄笑する静司の身体は震えていた。
 だが熱かった。それは到底人の身体が耐えられる熱ではなかった。







「中国では、呉剛は絶世の美男子だと言われている。いわゆる月の精さ」
 客間で七瀬と向かい合う周一は、出された湯呑みを握りしめながら、彼女の言葉を黙って聞いていた。
「伝説によれば元々は人間で、呉剛という名をもっていたそうだ。その呉剛によって桂の枝が刈り込まれると月が欠け、枝が茂ると月が満ちていくと言われているが……」
 七瀬はふう、と深いため息をつく。
「月を見つめ過ぎると寿命が縮まる、という言い伝えで耳慣れている日本人も多いようだが、日本には呉剛を『桂男』とする伝説そのものがある。『浅間御本地御由来記』には、とある姫君が読経していると、呉剛が白蛇に変じて胸中に入り込んで懐妊したという話もあるんだ」
「……静司も言っていたな」
「何だ、的場が孕んだのか」
「七瀬さん、あんた本当にいい性格してますね」
 ようやく湯呑みに口をつける。既に冷めた番茶だが、その温度が喉に心地よかった。
「月より現れた妖が体の中に入り込んだ、と静司は言っていた。その妖が光を奪った、と」
「ふむ」
 考え込むように、七瀬は腕を組む。やり手で絶倫の彼女とはいえ、やはりあの静司のお目付け役は重責なのだろう。恐らくはこの件で振り回されたか、疲れがもろに顔に出ている。既に年配の彼女だが、今はまるで老婆のようにさえ見えた。
「……的場があれに憑かれたのは半月近く前。満月が欠け始めた──月齢十六の日の頃だ。あれから的場は目に見えて衰弱していっている」
 周一は詰るように言った。
「ならば何故会合になど出席させたんです。熱が40℃近くもあったんですよ」
「的場の意思だ」
「話にならない。あんたらは何のために居るんです」
 静司を守るためじゃないのか。
 周一は七瀬を睨みつける──尤も彼女とて、不本意であるには違いないのだし、静司が主である以上は自身の意見を通すのが難しい立場だということも判っている。それでも周一は腹立たしいのだ。静司の側には彼を制し、彼を守る壁は無い。理不尽で偶発的な事故にも、彼は常に独りで立ち向かわねばならない。
「……静司は保ちますか?」
「恐らく半月が限界だ」
 七瀬は淡々と言った。
「かの妖は月が欠け始めると現れるという。月が死に──つまり朔に近付けばその力は増していく。まさに今が奴にとっては最高潮だということさ。朔を越えれば恐らく呉剛の力は弱まるが、あとは満月までに死を待つ身となる」
 あの萎えた手足を見ただろう、と七瀬は再びため息をついた。
「対抗策は」
 周一は訊いた。
「……だから、お前が来るのを待っていた」
 七瀬はやつれた顔で言った。









 離れに移された寝所で、周一は静司と共に寝泊まりすることになった。
 会合の翌日からは、静司はほとんど床の中で過ごすようになった。眼が視えないのは勿論のこと、本格的に萎えはじめた手足は、ただ立ち上がるのにさえ大層な労力を要した。急激な衰弱は、これまでの代償のように見えた。気力だけでどうにか保たせようと、これまで耐えてきたのがいよいよ崩れたのである。
 食事は一日二食、少量の粥と果物を口にする程度が限界だった。周一は即座に主治医を呼んで、栄養点滴と生理食塩水の投与を開始した。
 間抜けな話だが、往々にして常世のものを相手に立ち回る者たちは、現実的な対応を見落としがちになる。それは的場家とて例外ではないようだ。現世ならざるものからの影響に対しては、常に同じ土俵で争う必要があると考えがちなのだ。
 だが、衰弱時には点滴は有効手段であるし、精神状態に影響があるならば、各種向精神薬は助けになる。対症療法でさえ同じルールで行う必要はないのだ。静司が時折妖に対して現代兵器を用いることを辞さないように。
 摂れるだけの食事を摂らせ、足りない分は点滴で補う。不安と身体のだるさに眠りが妨げられるため、筋弛緩効果のある安定剤の投与で、静司はすぐに眠りにおちた。
「……静司」
 力無く弛緩する、静司の手首は折れそうなほどに細い。
 七瀬の話によれば妖の憑依は半月前。月齢十六から数えて、朔に近付けば妖の力が増すというのなら、まさに今が静司にとって最悪の状態であるのは間違いない。
 元々色素の薄い肌の色は、もはや真っ白だといっていい。その手を取るも、握り返す力は無く、まるで人形のようだ。
「君は、いつも、独りだな」
 語りかける声は届くあてもなく、ただ闇の中に消えていく。だが周一は眠る恋人に語りかける。聞こえないのはわかっていても──いや、聞こえていないからこそ、言わずにはいられない。
「君が独りなのは、君がそれを望むからだ。だから君を守りたいと願う者たちは、君のその頑なさに太刀打ちできずに去ってしまう」
 ──それは想像を絶する過酷な世界だろう。人の身には抗えぬものに、人ならざるものの力を得て、命と躯を餌に、妖を狩り続ける修羅の者。そのために磨きあげた技と魂。同じ妖祓いを生業にする者とて、これほどまでに過酷な道を自ら歩む者は無い。大勢の人と式を従えても、彼は独り。死に寄り添うようにただ暗闇と語り、誰にも守られず、誰も愛さず、誰にも語らず──。
 そうして、身にふりかかる災いと、彼はひたすら戦い続ける。「生きるため」が至上命題ではない。戦い続けるためだ。禍を打ち倒し、福とするためではない。次の戦いへ挑むためには生き延びねばならないからだ。彼にとっては、生きることは手段でしかないのだ。
 見ている者はもどかしい。
 静司は強い。強大な力に強靭な心、恐るべき知謀。まさに意思ある武器だ。一体誰が、この完全なまでの武器の力になれると思い上がれるのだろう。
「……だが、私は、此処に居る」
 周一は静司の手を強く握る。まるで自らの命を相手に与えようとするかのように。
 するとふいに、静司の目が薄く開いた。周一は思わずその顔を覗き込んだが、視線は虚ろで動かない。やはりその目は何も見えてはいない。
「……周一さん」
「ここに居ますよ」
「……お仕事は……」
「しばらくは休暇です。幸い代理のきく仕事ですので」
「……」
 実際には、昼間にマネージャーに無茶を言って今夜からの番組撮影を降りたのだ。余りに唐突なことで代理の立てられるアテのない番組側は当然カンカンだったというから、下手をすればしばらく局に出入り禁止になって干されるかもしれない。勿論そんなことは覚悟の上だ。
「………うそつき」
 静司は言った。
「忙しい癖に」
「……」
 握り合った手の上に、更にもう一方の静司の手が力無く重ねられる。その動作は緩慢だが、少し体温は落ち着いているように思われた。
「優先順位の問題です。芸能活動なんて所詮は税金対策ですよ。いつクビになっても構いやしません」
 静司は少し唇を吊り上げる。白い陶器のような肌と相俟って、まるで紅を引いたように赤い唇が痛々しい。
「……変な人ですね、あなたは」
 虚ろな目が天井を見上げたまま、譫言のように静司は語る。
「……知らぬ存ぜぬと云いながら、あなたはいつもおれの処に来る。おれが危険に陥ると──あなたはいつも側に居る。こうやって──今も……」
 言いながら、静司は何度も確かめるように周一の手を握りなおすような仕草をする。
 不安なのだ。手の主が周一であると判っていても、閉ざされた視界の中ではそれを確かめるすべはない。見えればよいかと言えばそうではないが、「視える」という質感と実感はほかの何にも代えがたい。静司は質感の不在を怖れているのだ。周一とて、その恐怖は実感できずとも判る。
「呉剛は多分……悪しき妖ではありません」
「君の言葉とは思えないな」
「……ふふ」
 静司は笑う。
「本当ですね。妖はすべからく悪とすべきだという基準点からすれば──………!?」
 言いかけて、唐突に静司の身体が跳ねた。
「静司!?」
「………駄目だ。暴れるな。いけない──」
 萎えきったはずの静司の腕が、縋るように周一の腕に絡み付く。外界が認識できない分、自らの内に棲まうものは視えるのか、光を映さぬ瞳が虚空を仰いでは静司は切ない悲鳴をあげる。戸惑うように──頬を染めて喘ぐ。その振るまいからは隠しようもなく性的な匂いがした。

 ──中国では、呉剛は絶世の美男子だと言われている。いわゆる月の精さ。

 七瀬の講釈が思い出される。
 月の精だと。
 しかも絶世の美男。
 そいつが静司の体に入り込んで、光を奪い、厚かましくも自分の姿だけを閉じた瞳の裏に見せつけて、しまいには殺してしまおうというのだ。
「……妖は──夜毎」
 あからさまに性的な興奮をたたえた淫蕩な貌で、静司は助けを求めるように言った。
「体の中からおれを犯す」
「……な」
「犯して、汚して、彼は、あの月の桂を刈る男は」
 一際高く、静司は細い悲鳴をあげる──まるで、触れてはならぬ場所に触れられでもしたように。
「……呉剛は……人間の体を欲しがっているんです」
 内から突き上げられる衝動に抗うかのように、静司は手探りで周一の顔を両手に包む。舌をよせて、うまくはまらない唇をゆっくりと合わせる。
 ──それは、あたかもまじないのように、静司の中で暴れる異物を制していった。
 静司は乱れる呼吸を整えて、どうにか平静を保つ。だが額に玉の汗を浮かせる、赤らむ頬と乱れた襦袢姿の静司は、周一の目には明らかな誘惑物だった。
「……呉剛は人間でした。月の天人に授けられた木犀を愛した女に捧げようとして、天人は木犀を呉剛ごと月へと連れ戻してしまった──大陸にはそんな伝説が残っているそうです」
 確か七瀬も言ったはずだ。桂の枝が刈り込まれると月が欠け、枝が茂ると月が満ちていくと言われている、と。つまり呉剛は再び天人の木犀と共に、地上に戻りたいというのか。
 そう言うと、静司は小さく頷いた。
「……愛した人は、もういないのに、ですか?」
 周一の問いに、静司は微笑する。
「おれが、そうなのかも」
「は?」
「……呉剛が愛したのは、時の太后であった聞きます。この身に宿る、かの妖の記憶から垣間見える女は──おれに瓜二つだ」
「……」
 困ったように笑う。その静司の様子に、周一の心中は当然穏やかではない。
 普通に考えれば、そんなあざとい舞台装置は罠だ。魚を釣るのに釣糸に偽の餌をぶら下げるのと同じだ。そんな白々しい罠を看破できないほどに、静司が妖に心の奥底まで付け入られているということに対する驚愕。光を奪い、内へと向いた意識に滑り込む影。その周到さに恐れ入る。
 かつて人であったという月の妖。彼は天人によって月へと木犀と共に連れ帰られたが、運命に抗い、ひたすらその木犀を刈り続ける。それが月の桂──仮にそれが本当であっても、たとえ地上に戻ったところで、もはやかつて共に生きた者は誰一人いないというのに。
 ──真偽の境界線は見えない。
 ここにあるのはただ、弱りゆくだけの儚い月の虜。半月もの間、月の精なる妖に、囚われ続けて衰弱した体。ましてや。

 ──愛した女に、似ているだと?

 周一は激しく苛立った。
 静司の視たものは、真実かもしれない。かつて人であった呉剛なる妖が愛した太后は、彼に瓜二つであったかもしれない。月を愛でる者は数あれど、静司を見初めたのはそれが理由であったかもしれない。瞳を塞ぎ、自らの姿を見つめさせる妄執は、それゆえのものであるのかもしれない。
(だが、それがどうした)
 鋭い犬歯がギリリと音をたてる。
 妖の事情など知ったことか。いや、妖であろうが、人であろうが。神であろうが悪魔であろうが。
 周一は、目の前に横たわる体にゆっくりと覆い被さった。襦袢越しに体の線をなぞりながら、その耳元で、優しく名前を呼ぶ。
「静司」
「……はい」
「静司──私は」
 ──私は、君を。
 怖じ気づいたように、静司に触れる指先が僅かに震えた。

 これは、妖祓いではない。

 静司をめぐる、死の月──朔との勝負。勝てば奪取、しくじれば周一は静司を永遠に失う。
 たとえそうでなくとも、遠からず静司は逝くだろう。的場の頭主は代々、長く生きることはできないからだ。生き永らえたところで後でもっと辛い結末が待っているのは判っているのに。
 わかっているのに。
「静司、私は君を──」
「……」
 ──言えない。
 歯痒い煩悶が、喉にわだかまる。
 言ってやりたい。金剛石のように硬い意志を持ちながら、月の誘惑に惑わされたのは、ひたすらに彼が孤独であるがゆえだ。呉剛が愛した時の太后。妖の記憶に刻まれたのは自分に瓜二つの顔。月にその身を縛され、長き時が過ぎてもなお、求め続ける涸れぬ妄執。
 そんなものに付け入れられる理由など、哀しいほどに単純だ。

 何も要らぬと言いながら。
 総ては手段と言いながら。
 力が総てだと言いながら。

(──他者の心を求めてやまないのは、君だ)
 ──だから、言ってやりたい。
 けれども言えない。こんな危うい断崖で、命を天秤にかける瀬戸際で。明日をもしれぬものを慰めるために、遣うべき言葉ではない。

「私は君を、失いたくない」

 祈るように、周一は代わる言葉を口にした。


 静司。
 私は君を、愛しているんだ。
 多分、きっと、ずっと前から。


【続】


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