待ち望まない争いと 14
「楊修ひさしぶり、なんか顔が死んでるぞー」


「…………棚夏殿!ああ!私も疲れが限界のようです、夢幻が見えるなんて。棚夏殿と会えるなら夢幻でも何でも構いませんが」



…夢じゃねえよとデコピンした。
おでこをさする楊修


「仕事したのも甘煎餅再開して3日目までか」


それ以降は前までのぐーたらに早戻り。典型的な三日坊主だ



「それに、今まで仕事してるフリして手を抜いてたんです!」


おお、やっと気づいたのか
俺はまあまあ、と彼を宥めた。


「全体的に中央の官吏減ったしな…
政がほとんど止まって書類やら法案やら何やらの仕事は少なくなったはずなのに、働き手が少ないから一人当たりの仕事量増えてるな…」


少子高齢化の年金問題の仕事版みたいな!……違うか



ちなみに、物価は馬鹿みたいに上がり続けている。去年作ったサツマイモを加工しておいた干し芋モグモグの毎日。流石に飽きるが調味料の値段三倍だとか払う気が失せた。時給自足、節約節約。最近は芋ご飯が美味しかったりする。お金をかけるのは甘煎餅を作るときだけ、か。


別にお金がない訳ではないのだが、あるもので足りるならと思うたちなせいだろうか
偏食ダイエットしてたわけでもないのに、昼ごはんの芋具合に楊修にお肉食べろと言われましたとさ


それからはバランス気をつけたお弁当持参だが。毎日さつまいも料理が一品はいっているので楊修からお芋好きと認定された


うん、好きだけど。食べたくて食べてたわけじゃないんだ。あるから食べてるんだ



それから農地作業にきてくれた人達には、お金じゃなくて米支給が喜ばれた。お芋は断られた。美味しいのに…
そこで知ったがお米は庶民の高級品になってしまったらしい。それをきいた日邵可の家に米俵をもう一つ贈っておいた


春は比較的穏やかで、日差しは柔らか、うららかな雰囲気だった




内乱の静けさは、互いにいつ切れるかわからない弦を、キリキリと引き続けていたのだと知ったときには遅かった

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空中三回転半宙返り土下座
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