04


※裏


隙間なく舌と舌が擦れ合う。
衣擦れの音と2人の不規則な呼吸だけが部屋に響く。
カカシは両肘を名前の顔の横に立てて、名前の頭を抱き込みながら貪るようにキスをしていた。
始めは唇をスライドさせたり、角度を変えながら触れ合っていたが、それだけでカカシが満足出来るわけもなかった。半ば無理やりに名前に口を開けさせると、その中にある舌を狙って自らの舌を伸ばして行った。

念願叶って、ここまで漕ぎ着けた。
よくぞ得体の知れない男を、拒むことなく何度もデートをしてくれたと思う。家に誘った時は、断られるだろうと玉砕覚悟だったが、戸惑いながらも来てくれた時は心を許してくれている気がして嬉しかった。

10年振りに名前を見た時、生きててくれていたことに深く安堵し、密かに泣いてしまった。
何度か名前の視界に入るように試みたが、全く気付いてくれなかった。
そこから、どうにかこうにかチャンスを作り出し、名前に近付いた。大人になった名前は、昔よりもキレイになっていたし、感じる愛しさは変わらなかった。むしろ、愛しさは昔を上回っていた。
羽振りの良い都合の良い男だと思われているだけだとしても、名前と一緒に居られるなら利用されたって構わない。
名前に利用されるのだって、本望だとさえ思う。

もうカカシの男の部分は、はち切れそうなほどに熱を溜め込んでいる。
正直言うと、シャワーを名前が浴びているときは緊張して立つものも立たなかったが、バスローブ姿を見てそんな緊張が吹き飛ぶほどに刺激されてしまったのだ。あの厚いタオル地の下に、あられもない姿が隠されていると思うとマトモでは居られなくなった。

カカシは、硬く腫れ上がった自身をわざとらしく名前の太ももに擦り付けた。途端、名前の肩に力が入る。敢えてカカシは気付かないフリをした。

自分の息なんて、とっくに興奮で上がっていた。名前の息も自分のように少しずつ上がっている。
唇が触れ合うだけでこの上なく幸せ感じる。それでも、名前が更に欲しいと思う。本当に自分は意地汚い。

やっとの思いで唇を離す。潤んだ瞳と目が合った。
カカシは、ニコリと目を細めてから今度は耳たぶを口に含んだ。名前が小さく吐息を漏らした。
耳たぶを吸い上げて、耳の溝にも窄めた舌を這わせた。耳の裏にも唇を寄せて、少し強めに吸い上げる。
ひとしきり堪能すると、カカシは身を起き上がらせた。

バスローブから出る自分のよりも薄く小さな肩に手のひらを滑らせた。ゆっくりと二の腕まで下ろして行く。早く全て脱がしてしまいたいが、なにしろ心の準備が整っていない。恐らく、名前の裸を見てしまったら頭も体も爆ぜて分離してしまう。

意を決して、カカシは名前の体を跨いだ。
名前の顔に緊張が走った。緊張を解すように、カカシは長く優しいキスをした。

カカシは名前のバスローブの紐を抜き、バスローブごと胸の膨らみを両手で包み込んだ。ふんわりのした布越しに、真ん中にある突起が硬くなっているのが分かった。やんわりながらも形を確かめるように、その柔らかさを堪能する。恥ずかしそうにする名前が可愛らしく、カカシはひたすらに名前の顔を見詰めていた。
この子の表情ならば、どんなものでも大好きだとカカシは思う。照れている顔なんて本当に可愛くて、気を抜いたらひっくり返りそうだ。

胸の突端を強調するように、優しく胸を握りこんだ。人差し指でその突端を探し当て、引っ掻くように転がした。それを何度も繰り返す内に、名前の息に声が混じり始める。胸を中央に寄せ集め、強調させた谷間の間に顔を埋め込んだ。死ぬならここで死にたい。そう思ったが、それを言ったら雰囲気も糞もないと我慢した。
舌で肌の滑らかさを堪能し、小さく吸い立てた。

カカシは、満足気に胸に出来た赤い跡を眺めてから、ゆっくりとバスローブを開き始めた。
先程まで布地に包まれていた膨らみが、カカシの目の前に晒される。何度も引っ掻いていたせいで、真ん中は赤く硬く主張している。
名前が耳を赤くして胸元を隠し、申し訳無さそうにカカシを見上げた。

「名前、隠しちゃダメじゃない」
「で、でも」
「でも?」
「でも……」

頬にキスをしながら、名前の手首を掴んで優しく解いた。

「最高に綺麗だよ」

そのまま手首をシーツに押し付けると、頬から首、鎖骨へとゆっくりと舌でなぞり降りていく。胸の輪郭をなぞると、僅かに肌が粟立つ。粟立ちの凸凹を均すように舌を平らにして滑らせる。
先っぽをちゅぷりと口に含んだ。舌と唇で扱くように刺激され、名前は吐息を漏らした。
カカシに唇でも恥ずかしいのに、こんな所を舐められるなんて、この上なく恥ずかしい。

「は、はずかしいよ」

震える声で訴える名前に、カカシは愛しさをわざと意地悪にぶつける。

「これからもっと恥ずかしいことするんだから、ね?」

手首を掴む手を、片方だけ手のひらに移動させると名前が自然と握って来た。反対の手で、空いた胸の先を指の腹を使って捏ねくり回した。
胸の先はこれ以上ないほど膨れ上がり、カカシの口の中で存在感を増して行った。
指先と舌先で、突端の先だけをチロチロと擦った。名前は、耳を真っ赤にして息を押し殺す。カカシは胸から唇を離し、耳元に寄せた。

「名前の声、聞かせてよ」

名前は、唇を噛み締めてから戸惑いながらも素直に声をあげた。カカシは顔を上げて、雑に前髪を掻き上げた。

「可愛いすぎでしょ……」

名前は、首を横に振って否定する。それを見たカカシが眉を下げて笑った。

「いーや、可愛い」
「そんなことっ」
「しかも、めちゃくちゃ可愛い」

カカシの脚が、名前の太股の間に割り込む。無理やり脚を開かされ、いつの間にか濡れた部分が晒される。空気が触れて、ひんやりとした。
カカシは名前の濡れた割れ目に、自身の先端だけを擦り付けた。滑りのある濡れた音が互いの耳に届く。少し柔らかさを残したカカシの先端が、名前の小さな突起を引っ掻くように刺激する。割れ目に押し付けて来ては、入りそうになるギリギリで止められて緩く擦り付けて来るだけだった。

カカシが1度口付けをしてから、名前の膝裏を掴んで大きく拡げた。名前が手で隠そうとする前に、カカシが顔を埋め込んだ。
舌で蜜を舐め取るようにべろりと滑らすと、割れ目の上にある小さな突起を口に含んだ。

「あっ……」

名前は、恥ずかしさと快感に身を捩らせた。しかし、カカシの掴む力の方が強く叶わない。意にも留めないように、カカシは熱く火照った舌を細めて割れ目に差し込んだ。
中に潜んだ蜜を掻き出すように、カカシの舌が深く入って来る。カカシの熱い息が当たる度に、名前の体温も上がって行った。
カカシが顔を上げると、唇から透明な糸が引いていた。

「美味しい」
「そんな……ないよ」

本当だって、そう言って今度は長い指を割れ目にゆっくりと挿入した。蜜で十分に濡れていた為、すんなりと受け入れる。舌よりも深くに入って来て、名前は再び腰を捩らせた。
指だけなのに、満たされるほど気持ちが良い。甘い痺れがゾクゾクと伝播して来て、はしたないほどに蜜が溢れてしまう。
抜き差しされる度に、粘り気のある音が部屋に響く。指を増やされたと思えば、胸に吸い付かれ思わず仰け反った。内腿が震え、カカシの指を締め付けた。

「もう、我慢できない」

カカシは着ていたバスローブを乱暴に脱ぐと、名前の上に覆いかぶさった。名前の腕に辛うじて絡んでいたバスローブも性急に抜き取った。いつの間に用意していたのか、避妊具をつけていた。

「大丈夫?」

名前が頷くと、カカシは口付けを落として膨れた自身を割れ目に宛てがった。
指とは比べ物にならないほどの太さで、名前の中にめり込んで来る。物凄い圧迫感だ。それでも、カカシを受け止めようと名前は息を一生懸命吐いて受け止めようとした。

その様子があまりにも愛しくて、カカシの胸は名前への想いで溢れかえる。まだ柔らかさは足りないが、名前と自分が繋がっている、その事実にカカシも気が遠くなってしまいそうだった。
入る限りの一番奥に辿り着くと、ゆるりと抜かれて差し込まれる。小刻みに僅かに解れていく。解れる度、カカシが奥の奥にまで入り込んだ。

ついに、名前とカカシの距離がゼロになる。
散々に嬲られて膨らんだ突起に、カカシの硬い体毛が擦れる。
カカシは名前を抱き締めて、愛しさを込めてキスをした。舌を絡ませ合うが、激しさはなく労るようなキス。

十分に濡れたことを確認して、カカシは腰を前後に揺らし始めた。律動に合わせて、名前の声が絶え絶えに漏れる。

名前の胸を揉みしだきながら、再びその先端を口に含んだ。忙しなく舌で転がせば名前の声が一際大きくなった。

「可愛い……」

唾液でヌルついた先端を、今度は人差し指と親指で摘んでダイアルを回すように捏ねた。
名前の漏らす息を飲む混むように、唇を重ねる。
身体中が甘く痺れ、最早どこが気持ちいいのか分からなくなっていた。全身を汗と互いの体液でぐちゃぐちゃに濡らされて、頭の中は真っ白に弾けそうだ。

大きなカカシのもので、粘膜が引き摺り出されてしまいそうになる。根元までいれられると、奥に押し込まれてゴリゴリと一番奥にある何かを刺激された。
お腹の中が、カカシでいっぱいになってしまったような感覚に陥る。

「もう少し、がんばろ」

カカシが唇を離し、腰を男の力で掴んだ。体ごと揺らされて、否応なくカカシを抜かれては呑み込まされる。
留まることのない強い刺激の連続に、もう言葉なんて紡ぐ余裕はなく、名前は、ただただ嬌声をあげるだけだった。

「名前、俺を見て」

ぎゅっと固く瞑っていた目を開くと、白肌を淡く染めたカカシが目の前にいた。自分と同様に、カカシも余裕なんて無いのだと分かると益々体が熱くなった。カカシが揺れる度に、ポタリと汗が肌の上に落ちてくる。
唇だけでカカシが何かを言っていたが、名前には分かる訳もない。

「もう、限界」

カカシはそう呟くと、動きを速め名前を抱き締めた。
息が出来ない、名前は苦しいと訴えようとしたが呂律が回らない。脚が勝手にガクガクと震えて、自分の体じゃないみたいだ。

カカシに掻き回されて、蕩けてしまっている。もう少しでカカシと自分の境目が消えてしまいそうだ。

カカシから艶めかしく息が吐き出された瞬間、名前の中でカカシが弾ける。名前の膣内をカカシが暴れ回る。全てを吐き切ってから、カカシはずるりと抜き取った。それだけの刺激で、名前は思わず声を上げた。

「名前、大丈夫?」

カカシは、心配そうに名前を抱き寄せると頬を重ねた。カカシの肌が熱く、汗で湿っている。その汗さえ嬉しく愛しく感じる。
カカシは、息をはぁはぁと整えながらも名前の唇に忙しなくキスを贈る。名前は、カカシに応えようと唇を柔らかく尖らせた。

「喉乾いてない?」
「ちょっと」
「じゃ、取ってくるね」
「ありがとう」

カカシはすぐに戻るよ、とバスローブを慌てて着ると部屋を出て行った。

1人残されて、名前は恐る恐る自らの割れ目に手を伸ばした。驚く程に膨らみ上がり、腫れているみたいだった。こんなに気持ち良かったのは初めてで、本当に壊れてしまうかと思った。おかしくなってしまいそうな程気持ちよく、今までのは何だったのだろうとさえ思う。
ヌルついた蜜で、今だに割れ目は濡れている。出来心でまだ充血している突起に触れてみた。意に反して声が漏れる。カカシが舌でしてくれたように、指で引っ掻くとまた蜜がじゅんわりと湧き出る。
カカシが戻る前に止めなければ、そう思っても先程の情事を思い出して止まらない。カカシの色っぽい顔が頭から離れない。
突起だけでは物足りず、割れ目の中にも指を差し込む。少し物足りず、再びここにカカシが欲しくなってしまう。カカシに拡げられたそこは、指を2本に増やしてもすんなりと入った。
掻き回すように動かせば、抑えていても小さく声が出てしまう。早く止めないと、カカシが来てしまう。でも、気持ち良くて止められない。

「お待たせ」
「あ……」

振り向くと、両手にジュースの瓶を手に持ったカカシが立っていた。

「飲もっか」
「あ、ありがとう」

シーツを抱き込んで、起き上がるとカカシが隣に座った。瓶を受け取ろうとすると、カカシが首を横に振った。

「俺が飲ませても良いでしょ」

カカシに促され、素直に口を開ける。そのまま注がれるのではないかと緊張していると、カカシが瓶に口をつけた。カカシは口に含んだジュースを、キスで名前の口に注ぎ込んだ。驚きつつもジュースを飲み込んで唇を拭った。
名前は待ってと言うが、カカシは聞くことなく再びジュースを口に含んで名前と唇を重ねる。口内からジュースがなくなっても、ひとしきり名前の冷たくなった口内を堪能する。それを何度も繰り返した。
瓶が空になって、やっとカカシは名前を解放した。
喉は潤ったが、息も絶え絶えになる名前にカカシはもう一本の瓶を渡して来た。

「俺にも飲ませてくれる?」




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