ナナシがキイロにきちんと初めて出会った時、自分の元になった奴があんまりにもひょろひょろだったからびっくりしたといいます。



彼は死体の山の上で立ち上がり動くものを次々肉塊へ変えていきました。止めようにも強すぎたため返り討ちにされ、 説得するにもまだ言葉が理解できていません。
そんな中ナナシを止めたのがキイロでした。

その時のことは覚えていないけれど、以降キイロにだけは別の態度をとるようになります。
自分が人質(ポケ質?)になっていることを キイロは知りません。















他のポケモンに会わせてもらえなかったキイロは、何を思ったか失敗作である自分によく似た死体が捨てられている地下へ通うようになります。
ある日キイロは、状態もよくまだここに置かれて間もないような死体と出会いました。山積みになった死体の一番上に、それは仰向けで転がっていました。キイロは自分のコピーなのに自分よりも整った顔付きをしていたその死体に心奪われてしまいました。
まだ変色していないし…ほんの少しだけ温かい…。そっと胸に手を置いてみるも、やはりそこに命はありません。キイロは死体の指先に自分の指先を合わせ、少し電気を放ちました。電気タイプ同士がよくやる挨拶。気に入った死体があると時々これをやるのがキイロのルールでした。
そして満足して立ち去ろうと背を向けたとき、背後から何か物音がしました。



「…ぁ…ぁあ…」


more
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -