2010/09/08 07:50 某S氏に捧げました 誕生日小説最近書きすぎである ぐいっと腕を引っ張られたと思えば、既に身体は臨也さんの卯での中に収まっていた。 慌てて抵抗しようとするが、それよりも前に首筋に顔を埋められて身動きがとれなくなってしまう。 さて、この状況をどうやって打破するべきかと頭を絞っても、時折首にかかる息に直ぐにリセットされてしまう脳内。 「臨也さん、」 仕方がないので柔らかな黒髪に指を絡めて静かに引っ張ってみれば少し呻いたそれ。 「正臣くん。」 咎めるように囁かれ、ペロリと舐められた首筋は、異常なほどに熱を持つ。 「んっ・・・」 思わず漏れてしまった音に、臨也さんはくすりと笑った。そして、急に真面目な顔になって俺を見据える。 「ねえ正臣くん。俺はさ。君に愛を求めているらしい。」 そして憎らしく、汚らわしいその口から発された言葉は、余りに純粋で愛しい文字の羅列で。 「俺は別に求めてないです。でも、」 仕方がないから特別に愛してあげましょう、と囁けば再度くすりと笑われた。 |