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うそまこと。

2012/06/03
幼馴染

うそかまことかわからないなら、ぜんぶうそだとおもっていれば、すべてかいけつ。もんだいはない。
「そうだろうか」
「そうだよ」
ニコリ。と、笑って言えば、幼馴染は不服そうな顔をした。
「じゃあ、君は僕のこの気持ちも嘘だと思うのか」
「うん。嘘だと思う」
だってその方が楽だもの。煩わしい気持ちは切って捨てて、置き去りにしてしまえばなんにも心配はない。僕の心はたった一人の為にあればいい。決して告げはしないけど。彼の気持ちが変わってしまっても、僕の心だけは変わらずに、きっと彼の事を想い続ける。其れだって、ほんとかどうかは分からない。
「まことが好きだっていう、この気持ちを嘘だって、思ってほしくない」
「……………ごめん」
だけどやっぱり、それでもやっぱり、僕は君の気持ちが嘘だって、思っていたいんだ。
(だってその方が、本当に本当に、楽なんだもの)


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