「な、何すんだ離せぇぇ!!」

力一杯抵抗するもボスであるザンザスの力に叶うはずはなく、両腕を拘束されたまま頭を後ろへ反らされ、唇を奪われた。

不意討ちで舌を入れられ咄嗟に目を瞑った。起きたばかりの乾燥した唇。角度を変える度にカサカサと音をたて、彼が本当に今の今まで爆睡していたのだとと実感する。

―――疲れてるんだな…

そう思うと同時に、彼への愛しさが込み上げてきた。首の痛みなど忘れて、抵抗していた両腕の力を抜く。と、束縛の腕をほどかれスクアーロをくるりと回して向かい合う。彼にしては酷く優しいその動作に、愛しさがまた膨らむ。

「――ッ、ん」

キスが激しくなってきた。唾液が顎を伝い溢れていく。心拍が過剰に増加し、身体中が酸素を求め悶える。

ぎゅむっ
「…!!」
「キスでおっ勃てるたぁ、とんだ変態だな」

ザンザスは、困惑と興奮とで勃ちあがりつつあるスクアーロ自身を、ジーンズ越しに触り始めた。

「…んッ…ア…」

キスを続けながら増していく下半身からの快楽に、スクアーロは溺れそうになる。だが決して溺れまいと、必死に甘い声を堪え続けた。


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