『ひっつんとももちーって、仲いいね♪』
 
 
 
 
 
十番隊貴賓室。
 
かき氷をもらいにやって来た十一番隊副隊長、草鹿やちるの無邪気な声が舞った。
 
 
その言葉に一瞬きょとんとしてから笑顔で頷いたのは、遊びに来た五番隊副隊長、雛森桃である。
 
 
『だって、あたしと日番谷くんは幼馴染みだもん!』
 
なんだか他の人にそう言ってもらえると嬉しいなぁ、なんて雛森は頬を緩ませる。
 
 
『ね?日番谷くん!』
 
 
そして開け放たれている引き戸ごしに、執務室の方へ声をかけた。
 
 
 
 
 
現在、十番隊執務室にいるのは日番谷ただ一人。(ちなみに乱菊は、昼間から京楽と呑んでいる)
 
 
 
昼休みなので仕事には手をつけていない‥代わりに、不機嫌そうにかき氷を両手に持っていた。
やちるが要求してきたかき氷である。
 
 
‥本来ならせいぜい氷を出してやるまでしかしない(あとは好きにしろ、という感じの)日番谷だが、今回はたまたま雛森もいた。わざわざかき氷を作ってやったのは、雛森の為とも言える。(というか実質そうだ)
 
 
 
 
‥日番谷が雛森に想いを寄せているというのは瀞霊廷内で有名な話であり、もちろんやちるも、総隊長でさえ知っている事実だ。
 
 
しかし、先ほどのやちるへの返事ぐあいからして‥雛森の方は全く日番谷のことを意識していないのだろう。
 
 
 

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