これは診察です
短編小説「これは診察です
2周年記念会話文




* * *




「次の方どうぞ」

「…………。こ、こんちは…」

「あ、三枝さんこんにちは。いらっしゃってたのですね。本日はどうされました?このあと予定がなければうちのVIPルームが三枝さんの為にいつでも空いておりますので宜しければそちらで休んではいかがでしょう」ニコ

「ちょ、え……?(病院のVIPルームて何!つかこの人最初からガンガンくるよコワイ!)」

「ふふ、すみませんつい……貴方とまた会えた喜びで少し取り乱してしまった。…コホン。それで、本日は“メガネ男子。2周年御礼企画”ということで三枝さんと私の愛のこもった触診を皆様にみて戴こうという素晴らしい催しの為、ここに足を運んでくださったのでしたね、では始めましょうか!」

「ちょっと違うと思います……っつかすんまっせん!けど俺、そんな羞恥プレイ堪えられる気がしないっす……」

「…!では誰も居なければ問題ないという事ですね分かりました。もう少しで診療の時間も終わりますので、このキーをお持ちになってVIPルームでしばしお待ちになって下さい」スッ

「行動早っ!つか先生先走りすぎ!…で、す!!…ねぇ先生基本俺の話聞いてないよね?俺達『これは診察です』はアンケート6位だったから番外編はなしでこの会話で終わりなんですよ!それ伝えに来たんです!つか次の患者さんもいるだろうし俺そろそろ出ます。仕事の邪魔してすんませんした……ッ?!」(腕を引っ張られ)

「三枝さん。いいですか。私達が人気投票で6位などという中途半端かつ微妙な位置付けをされてしまったのはあの時最終的に私達の触診の続きが有耶無耶になってしまったからなのですよ!タイミング悪く呼び出されたのは私も癪でしたしもう我慢なりません!今から触診の続きを始めます!はい、三枝さんそちらのベッドに横になって衣服を隣の籠へお入れになって下さい」」

「ちょ、先生無茶言わないで下さい…!そんなの無理に決まってるでしょ!?(っつか完全に触診という名の別のことする気だよね?)」

「んー…、では此処ではなく、場所を移しましょう」

「…?」

「はい三枝さん、これを」キーを渡す

「あ、はい……って、え!」

「VIPルームは地下三階になります、私の名前を出せば職員用のエレベーターに乗れますので、詳しくは職員に案内してもらって下さい」

「え、え……と、」

「では、お大事にどうぞ」ニコ

「(有無を言わさぬ笑顔だ…!)わ、分かりました……」




---fin---




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