「素直じゃないね」

「お、こんな所で会うなんて、やあ香織」
『で、出たな!変態ゴリラ!』
なぜこんな所で会ってしまったのか
小屋の裏の細い一本道
私はこのライナー・ブラウンとかいう図体だけでかいバカの向こう側に用がある
そこらへんにある薪をとってライナーに向ける
『ど、どいて!私はその先に用があるの!』
「そんな物騒なモンしまえよ、なんもしないから!」
『そう言われて被害にあった回数37回!』
「なんで覚えてるんだあ・・・?」
ライナーはその金髪の頭をガシガシと掻いた
私は、二か月くらい前から、この変態の被害にあっている
顔立ちもいいし、成績もいいし、慎重も大きい彼に目の前に立たれれば足もすくむ
そうして、なんでしょう?と震えながら言うと、お尻を撫でられ、可愛いと言われたことがキッカケだ
「なー、何もしないって!」
『じゃあちょっとは彼氏らしくしてみてよ!変態ッ!』
彼とは三カ月前から付き合っているが、こんな変態だと知っていれば
元からOKなんてしていなかった
私の一言を聞いて、ライナーは近づいてきた
そしてあっという間に薪が取られ、耳元でささやかれた
「お前に近づくと、我慢できないんだ・・・」
私の腰に彼のゴツゴツした手を回され、グイッと引き寄せられた
しかし片方の手は私の太ももを這う、まさに変質行為だ
『ら、らいな・・やめてよ!』
「俺は香織とこうしてると、止まらなくなるんだ・・・」
低く、甘い声で囁く
ライナーの腕は際どい所まで行っていた
「好きだ・・・」
『・・・っ!』
ライナーは私の首筋にキスして、頬にキスして、唇に―――
私はどんっとライナーの厚い胸板を押しのけて走り出した
『ばかライナー!』
頬の熱を冷ますように走り去った
後ろでライナーが「素直じゃねえな」と呟いた事は知るよしもなかった

***
素直じゃない夢主と攻め攻めのライナー
山奥とジャンがすごく好きです
 
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