『ふああ〜…』
クエストもクリアして段々暇になってきていた
シラバスとガスパーも帰ってしまってハセヲと名前だけがいる
「でかい欠伸だなw」
『だって暇だし!』
ハセヲも名前もお互い暇になって、沈黙が続く
しばらくして、聞きなれた音が聞こえた
『あ、ショートメール。誰だろ』
「奇遇だな。俺もきたからログアウトするぞ」
『僕もログアウトしなきゃ。またね〜ハセヲ♪』
「"またね"かよ…」
『聞こえてるよハセヲ』
「げっ地獄耳…」
ハセヲと名前はお互いログアウトしてショートメールを見る


名前side

ショートメールかあ。ログアウトするのも久々ってカンジ
僕は新着メールの場所を目で追った
『あ!アトリ!!』

"おひさしぶりです!
おすすめのエリアがあるので一緒にどうですか?"

『あ〜でも僕はハセヲの監視者だしな〜』
あれ?でもまだスクロールできる…
僕はスクロールをしてメールの本文の続きを見た

"場所は「Δ従順なる 怒涛の 万妖」です
ちなみにハセヲさんも一緒ですよ"

『きゃー!!アトリったら気が利く!!よし、返信は〜…』

"オーケー
ちなみに僕はアトリと二人のほうがいいよ(笑)"

いやこれマジなんですけどねw
でもハセヲの監視者だしなあ〜
もうオーヴァンったらめんどくさい事を僕に頼んだもんだ


再びログインしてゲートに戻る
すると…
「あれ 名前じゃねーか」
『ハセヲじゃないの さっきぶりー』
「はいはい。で、お前はどこ行くの?」
ん?あれ?ハセヲくん?何言ってるのかな?
アトリは内緒でメール送ったのか…なんて恐ろしい子!!
『ふふふ…内緒♪』
「なんだよそれ。いいじゃねーかよ教えてくれたって」
『だーめ。女の子の秘密だよ?変に探るなよバカヲ』
「なっ…誰がバカヲだ!!」
『ってあれ?アトリじゃん』
僕たちの少しはなれたところにアトリはいた
『アトリー!!』
アトリにむかって猛ダッシュしつつもアトリが倒れるくらいに抱きつく
『アトリー久しぶりにゆっくり話せるね〜』
「はい♪」
『あ、敬語だめだよっ』
「あ、すいませ……ごめんね」
『うーん…まあ敬語のほうが話しやすかったら敬語でいいよ?』
「おいどういうことだよアトリ」
乙女たちの穏やかな話題に急につっこんでくるハセヲ
「あれ?言ってませんでしたか?名前も一緒に行くんです」
『まあ、ハセヲの監視者だしね〜w』
「そうですよね〜」
「もうついていけねー」
ハセヲの困り顔をよそに明るく笑顔な少女たち
『よし、じゃあエリアにいこっか』


「ご迷惑じゃありませんでしたか?」
『僕は全然もうすごい嬉しいです』
「お前…きもちワリーな…」
『なんだと3レベのクセに』
「チッ…」
ハセヲと僕の会話を笑顔で見つめるアトリ
「…今夜は月が、いつもより綺麗…」
アトリは目を細くして月を見つめる
アトリのPCも明るい色なのでより眩しい
「じゃあ、獣神像目指して頑張りましょう!」
『おーっ!!』
「………はあ」

そしてさっそく敵を見つける
『よし、じゃあいっちょやりますか!!』
「あれ、今回はお前も加戦すんのか?」
『だってアトリは回復系でしょ?』
「そうです」
『それにアトリにいいところ見せたいしねw』
「もうお前ホントきもちワリーw」
『そうやってニヤニヤ笑うハセヲもきもちワリーですー!』
僕はハセヲと小ケンカをして武器を装備する
僕が武器を出した瞬間ハセヲはこっちをみて動かない
『どうしたの?ハセヲ』
「…いや、お前の持ってるそれさ。レアアイテム?」
『ああ、これ?』
ハセヲは僕の持っている刀を見た
『これは僕が作ったんだよ。PCも作ったって言ったでしょ?』
「作ったんですか!?」
「いじったって聞いたぞ俺は…」
『まあちょっとこれは危ないから"人"に当たらないようにしないと』
「"ひと"…?」
『よし、ハセヲ!いくよ!!』
「あ、おう…」
そこからしばらくハセヲと僕は攻撃、アトリは回復をしてくれた


「名前…」
『ん?なに?アトリ』
「何か…聞こえません?」
『え?』
「何か、ざわめくような…」
アトリは不思議そうな顔でたずねてくる
「おい、どうした?」
「…不思議な音、聞こえませんか?」
僕には心あたりがあった
だから本当はあまり行きたくなかった
でもオーヴァンの作った
完全な"おはなし"を作り上げるにはいかなければならなかった
『ハセヲ、行こう』
「は?なんだよ…」
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