『ハセヲ!!キングチムチム狩りだ!!』
「狩るって…蹴るだけだろ?」
『でも蹴るのって楽しいじゃん♪』
「楽しいのか?」
いろいろなごたごたがおきて、やっと静かになった
名前はシラバスから聞いたクエストを思い出してハセヲを誘ってみた
名前はハセヲに内緒でシラバスとガスパーをクエストに誘っていた
『あ、来た来た』
「ハセヲ〜名前〜!誘ってくれてありがとう!」
「俺は誘った覚えもないし、クエストをするなんて一言も言ってな…」
『そんな事いわずにさ〜』
ハセヲはノリノリな名前たちに流されるがままになっていた
「でもキングを蹴るのってけっこう難しいんだよね^^;」
「キングチムチムってあのでかいやつだよね」
『そうそう』
名前たちは足の進まないハセヲをつれてカオスゲートへと向かった


「(キングチムチムが隠れてそうな所、かたっぱしから探すか)」
『キムチっ!キムチっ!』
ハセヲはなんだかんだいってちゃんとクエストをやる気らしい
そんなハセヲの隣にいる名前はノリノリだ
「? 名前ってそんなにキムチ好きなの?」
『大好き!蹴るのが!』
「え!?キムチを蹴るのぉ〜?」
『ああ、キングチムチムの事を僕はキムチって呼んでるんだよ!略して!
 食べる方じゃないよっ』
「ああ、そういうことか」

『すっごい!!神社みたい!!』
「"ただの神社"だろ」
名前はエリアに入った瞬間舞い上がったかのように言った
「いいね〜女の子がいると。華があって」
シラバスは目を細める
「名前は神社行ったことないの?」
『最近は外に出てないしね〜』
「さっきの華を返せ」
『ふふふ。じゃあチムチム狩り始めますか!』
名前の掛け声と同時に皆走り出す
所々チムチムが穏やかにトロッコに乗っていたり、穴の中から出てきたり
『チムチムがいっぱいいるー!!』
名前はひゃっほう!と言いながら次々にチムチムを蹴る

しばらくすると、なんだか奇妙なしっぽが生えている浮いたやつがいた
「ぬえだ!」
「『ぬえ?』」
「え!?名前ならぬえも知ってると思ったのに」
『実はキムチちゃんも見たことありませんw』
「えええ…w」
穏やかに会話をしている4人
「とりあえずぬえを蹴って!」
「ハセヲ〜ぬえをキックするとキングチムチムが出てくるんだよ〜」
『キムチ!!』
「よし、じゃああいつを蹴るか…」
ぬえを目の前にスピード感のない会話
なんだか興奮している名前をよそに3人はトントンと話を進めていた
ハセヲがぬえに近づいた瞬間…
『ぎゃ!!』
「速い!?」
ぬえが猛ダッシュで逃げる
『ちょ、ぬえとやら!待ちたまえ!!』
ハセヲが蹴るつもりだったが、ついに名前まで追い出した
一生懸命追って、やっとぬえを蹴った
『…ハア…ハア…ぬえ…速い………ふう』
「あれ?お前なんで疲れてんの?」
PCは現実のプレイヤーの元で動かしている
だから普通に考えてプレイヤーとPCが同時に疲れるなんて常識外れだ
『そ、それは…あ!ハセヲ!キムチ出るよ!!』
ハセヲは頭上に「?」を浮かべながらもぬえの方を見た
ぬえの掛け声と共にボフン!と煙を立ててキングチムチムが出てきた
『キムチ!!!』
「でやがったな!」
ハセヲはキングチムチムに対してものすごい台詞を吐く
『そういえばなんかしてくるんだっけ』
「そうそう。プレス攻撃…わわっ」
シラバスと名前の間をプレス攻撃が襲う
「おらおらア!!」
『ちょwハセヲw』
ハセヲが本気で蹴ったら、すぐにキングチムチムはきえてしまった
『あああ…キムチ…』
「さすがだね!ハセヲ!」
「ううう、潰されるかと思ったぞぉ〜」
「あとはクエスト屋に報告だな」
『そうだね』
やっと一段落つくハセヲ
本気でキングを蹴っていたハセヲに対して名前は微笑ましく笑っていた
「な、なんだよ…」
『うふふ…なんだか死の恐怖が本気でキムチ蹴ってたと思うと…ww』
「そんなことで笑うな!!」
『顔赤くしちゃって〜ww』
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