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王馬にひたすらブス(婉曲)と言われる



「才囚学園の女子レベル高すぎない?みんな可愛い」
「みょうじちゃん…………」
「王馬、同情顔やめて」
「でもさ、女の人って化粧あるから。良かったね!!頑張ってね、オレ応援してるよ!!」
「もっと別の励まし方ない?」
「大丈夫!!モノファニーと比べれば十人中、八人は可愛いって言ってくれると思うよ」
「ねえ二人……」



「みょうじちゃんはコスプレしないの?」
「急に何?つむぎちゃんの専売特許だし、あんま興味ないかな」
「そっか〜、残念だね。ちょっとは見られるようになるかと思ったんだけど」
「ん?どういう意味」
「でもまあ所詮、化粧だもんね!整形ほどの効果は期待できないかー」
「だからどういう意味」



「みょうじちゃん、オレと勝負してよ」
「え?なんで」
「オレが負けたら前に欲しがってたお助けヤッチーくんあげるから」
「いいの!?……待って、ってことは私が負けたら何か要求されるということ?」
「……」
「なんで黙るの!?やっぱそうなんだね!?断る!」
「ちぇー。みょうじちゃんなら騙されるかと思ったのに、残念」
「……なに頼むつもりだったの?」
「プチ整形でもしてもらおうかと思って」
「こんの……ころす!!お前を殺して卒業してやる!!!!」
「うわー怖い!最原ちゃん助けてー!オレ殺されるよー!」
「今のは王馬君が悪いよ……」



「みょうじさんは可愛いですよ!転子はすっ、すっ、好きですからね!」
「茶柱さんありがとうー……」
「茶柱ちゃん、見え透いたお世辞は時に残酷だよ?」
「男死は黙っててくださいっ!お世辞じゃありませんっ!」
「明らかに自分より顔のいい人に『かわいい』って言われるみょうじちゃんの気持ち考えて!惨めでしょうが!!」
「王馬が私を惨めにしてるんだけど」
「え!?オレはみょうじちゃんに元気出して欲しいだけなのに……。お願いだよみょうじちゃん元気出して。諦めるのはまだ早いよ。来世に期待しよう!」
「今世はもう無理なの?」



「人のことバカにしやがって……王馬のアホ!」
「好きな子はからかいたくなるアレじゃないかなあ」
「赤松さん、あいつがそんな奴に見える?」
「うーん……」
「みょうじちゃんはオレがどう見えてるの?」
「出たな王馬!」
「なんかすっかり嫌われちゃったね?」
「出会い頭にブスブス言われてたらいくら自分で分かってても嫌になるよ!だいたいなんでしつこく絡むの?私の顔見るのが不快なら来なきゃいいでしょ!!」
「え?オレがいつ不快だって言った?」
「は!?赤松さんごめん、こいつだけは殺していい!?」
「ダメだよ!」
「みょうじちゃんがなんでそんな勘違いしてるか知らないけど、オレは一度もみょうじちゃんの顔が不愉快なんて言ってないでしょ?」
「…………ブスって、たくさん言ったじゃん」
「ブスとも言ってない」
「嘘」
「嘘じゃないよ」
「モノファニーのが可愛いって言った」
「オレはみょうじちゃん派だよ?」
「プチ整形勧めてきた……」
「本気なわけないじゃん」
「あのさあ、王馬君……」
「何?赤松ちゃん」
「みょうじさんのこと好きだよね?」
「そうだねー、嫌いじゃないよ」
「!?」
「オレの冗談に怒ってるようで本当は結構凹んでるの可愛い」
「か、かわ」
「可愛いって言われただけでこんな風にドギマギしちゃうのもいいよね」
「してない!!してないからね!!赤松さん!!」
「えっ、うん」
「みょうじちゃんの顔、さんざん言ったけど、好きだよ?これぐらい崩れてる方が全然親近感持てるって」
「ほんっと、ころす!!!!」
「だから!王馬君はそういう意地の悪い言い方やめなよ……!」

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