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一松に疑われる



ピンポーン
「はい!……一松?急にどうしたの?ねこ……?」
「前に話したエスパーにゃんこ」
「この子が?え、なんで……?」
「今からお前を試そうと思って。隠し事、してるだろ」
「し……してないよ?」
「いや。一つ思い浮かべた。こいつが教えてくれた。先週の日曜日、俺との約束断ってどこ行ってた?」
「!」
「風邪って言ってたけど、嘘だよね」
「そ、れは」
「早くしないとエスパーにゃんこが先に言っちゃうよ?自分の口で言い訳した方がまだマシなんじゃないの」
「…………じ、実は、エステに、行ってました」
「……は?」
「ごめん!どうせ猫の力で一松知ってるんだよね?謝りたいから話すけど……さ来週、二人で旅行するでしょ?もしかしたらそこで、初めて、することになるのかなって思って。……ちょっとでも綺麗とか思ってほしくて。が、頑張ろうとしたんだけど、でも、先週の日曜しか空いてなくて……それで、約束断りました」
「……」
「エステ行くなんて言ったら、私だけ意識してるみたいで恥ずかしくて。……ば、バカだと思われたくなくて……」
「それ本気で言ってるの?」
「……にゃんこの力で分かるでしょ?」
「いやもう薬の効果切れてるし」
「は!?」
「浮気でもしてるんだと思ってカマかけにきたんだけど……まさかそんな風に考えてたなんてね」
「え、あ、嘘」
「ねぇ、あがってもいい?」
「や、だめ!部屋汚い、から」
「でもお前の体はきれいにしたんだろ?じゃあ問題ないじゃん」
「えっ、あ……」
「しかも、俺のために。見なきゃもったいない」

151202