rabbit 6
ある日、私は火影様に呼び出された。


「なんですか綱手様、言っときますが特別上忍にはなりませんよ。」
「いいじゃないか!忍びになれば金では買えない名誉が手に入るぞ!」
「いや、大事なのは金です!」
「全くお前と言うやつは……。火影がこんなに頼んでると言うのに。」
「飛脚として里から特別に報酬を頂く方が儲かりますからね。忍になったら"任務"の一言で片付けられちゃうし。」
「それが狙いだと言うのに……。」
「嫌なら暗部なり何なりに頼んでくださーい。」
「お前が一番適役なのだ!海の国から要請されたS級任務、やってくれるな?」
「報酬次第ですよ。」
「報酬は3000万両でどうだ。」
「さささ3000万!?」


こうして任務を受ける事はよくあるのだが3000万両だなんて破格の報酬は初めてだ。これをやらないバカがどこにいる!?


「やるか?」
「勿論です!」
「良かった!任務と言うのは石の国から海の国へ傷1つつけることなく王冠を運ぶだけだ。」
「ああ、いつもの運搬ですか。そしてそれが超高級と。」
「あぁ。憶三桁はくだらない超高級な王冠だ。なんでも海の国の王子の結婚式に使うらしい。」
「へぇ、憶三桁なんて酔狂な王子様もいたもんですね。王冠なんて当日くらいしかつけないのに。」
「全くだ。」


これだからボンボンのかんがえることはわかんないぜ。憶三桁だよ?憶三桁あったら一楽のラーメン何杯ーーて、


「では早速だが」
「え、ちょっと待って下さいよ綱手様、今なんて?」
「では早速だが」
「違いますよ!!憶三桁!?」
「ああ。」
「憶!?」
「ああ。」
「私が!?」
「ああ。」

「…………。」


憶三桁って、傷1つでもつけようもんなら間違いなく首が跳ぶぞオイ。


「マジでか!!!!ちょ、私忍術すら使えないんですよ!?そんな足が早いくらいで無理無理無理!」
「大丈夫だ、兎京は強いし何せ実績がある。」
「そんなの憶三桁の前ではなんの意味もありませんよ!強盗だって今までの比じゃないし!!」
「強盗が来たら逃げ切れ!」
「そんな無茶な!」
「3000万両だぞ。」
「うっ…。」
「3000万両あったら当分は遊んでくらせるぞ。」
「………。」


そうして私は結局その任務を受けることにしたのである。

なるべく早い方がいいとの事で、翌日すぐに私は木の葉を発った。



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