Mermaid 31
それからさらに四日後…
宿から十一日、灰羅と別れて十六日後の朝、ついに……

どどんっ

【ようこそ、真珠の里へ!】


「真珠…」
「「「着いたァァア!!」」」
「ふぅ…。」


やっとこさ、真珠の里に到着。


「よかったな!あんな解りやすいゲートがあって。」
「きっとここは有名な観光地なんだろうね。」
「なんてたって真珠だもん!」
「さっさと情報収集しに行こうぜ!!黒真珠〜〜っ!」


4人と狼は、真珠の里へ入っていった。





ざっぷーん!


「清太〜!その箱全部倉庫持ってけーっ!!」
「安いよ安いよ!奥さん、とれたてのアワビはいかが!?」
「午前10時45分からうどん屋‘めいら’全品50食限定半額タイム、始まるよ〜!!」


里は活気に満ち溢れていた。


「すごい…!」
「なんかこーゆー雰囲気いーよな」
「なっ!祭とかすごそー。」
「おっしサハラ!デートするか!」
「……情報収集は?」
「それもかねてだ!!」
「八角と銀太に悪」
「レッツゴー!」


総無視。
鋼牙はサハラの手を掴み人込みへと歩くが…


「待て。」
「ん?」


サハラがそれを止めた。


「本気?」
「おう!」
「はぁ…、まずは黒真珠でしょ。それにお金だって結構減って来ちゃったし。無駄使いは良くない。」
「ぐ…」
「まずは黒真珠をゲットしてからね。」


怯む鋼牙。
八角と銀太は息を飲んだ。

「あの鋼牙が折れる事があるのか」と。

「………?」
「……っ??」
「鋼、牙…?」
「…………わかったよ。」
「おおお!奇跡!」
「流石だぜサハラ!」
「そりゃどーも。」


鋼牙を言いくるめたサハラは誇らしげ(に八角と銀太は見えた)な顔をしながら人込みへと歩いて行った。


「あの、すいません。」
「は、はい、なんでしょうか!?!?」
「幻の黒真珠について話を聞きたいんですが…」
「ま、幻?ここは純白の真珠しか取れませんよ」
「え?」
「なに!?!?」

顔を赤くさせながら意味不明な事を話す男に、鋼牙は乱入した。



/拍手/掲示板/心臓圧縮/Mermaid
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -