非番
昨日キャバ嬢の仕事をさせられた私は、今日非番をもらった。
起きると頭痛が酷く、二日酔だった。
非番だし、昼まで寝ようと思い布団の中に潜り込む。
「華さん」
名前を呼ばれたような気がしたが、睡魔には勝てず意識を手放した。
ピリリリ、ピリリリ
ケータイの目覚ましで目を覚ます。
時計を見ると13時を回っていた。流石に起きるかと、身体を起こす。
......身体を起こす。
いやいやいやいや、身体を起こす。
いやいやいやいやいやいや。身体起こしたいんだけどぉぉぉ!!
ないだろ。ありえないだろ。
これは、まだ夢だ。むしろ、夢であってくれ。
隣で沖田隊長が寝てるとかどんな夢を見てんだ、私。
もう一度隣に目をやると
「やっぱりいるぅぅぅ!!!!!」
「う...ん、うるさいですぜィ...?」
「おおおお沖田隊長!!何故ここに!?」
「二日酔いが酷いんでさァ。あんま、大きい声出さねーで下さい」
ふわぁ〜とアクビをして、布団に潜る沖田隊長。
「あ、すみません....じゃなくて!!何で私の部屋で寝てるんですか!!?」
「誰かさんのせいで酔っ払っちまったんだから、添い寝くらいしてもらってもバチは当たらねーと思いますがねィ」
「イヤ、確かに昨日は私が悪かったですが、仮にも男女が同じ布団で寝るってのはマズイでしょ!」
「あれれ〜?華さんいやらしい事考えてやす〜?」
「考えてません!!!」
「まぁ、手ェ出す気はありやせんよ。今はね。ここで寝てたら土方にもバレねェだろうし、もう少し寝ましょうや」
腰のあたりをギュッと掴まれ抱き枕のようにされる。
しばらくすると、沖田隊長からは寝息が聞こえて来た。
そっと顔を覗くと天使の寝顔。
可愛い寝顔に絆され、私もまた夢の中へと逆戻りした。
(たまには、こんな休日も悪くない)
(襲いてェけど、頭痛ェ)
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