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恭祐さん家に遊びに行かせてもらいました。
 実はちょっと怒られてしまって、ほんというとなんで怒られたかよくわかんなかったです。でも、冷蔵庫開けっ放しはダメみたい。
あと、恭祐さん家はなんだか俺の部屋くらいしかなかったけれど、俺の家にないものも沢山あたり。
‥パチ、と手を使わなきゃつかない電気、すっっごく小さいテーブル‥‥嫌だったけど虫とか。
とにかく新鮮、まるで宝箱!部屋を漁ったらビー玉が3つもあったし、あそこは凄いところです。恭祐さんも良い人、怒らなければもっと良い人。
‥ということで。

「うわっ、晴!?」
「お邪魔したいです」
「おまっ‥部屋の前で待ってるとか!電話してくれりゃいいのに‥」
「でも、授業中かと思って」
「いや、まあ‥バイトだけどな。」

俺は首を傾げた、けど恭祐さんはさっさとドアを開けて中に入れてくれました。やったあ。

「どうしてバイトをするんですか?」
「はぁ?……金を」
「お金が足りないんですか?」
「足りないってか、まあ、バイトしないと足りないってこと」
「へー」

そんなことがあるものなのか。確かに俺のお父さんもお金を稼ぐために働いている。
それを、もう始めているなんて。俺は何もしてないのに…凄いなあ。

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