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「あ、来てくれたんだ」

「お、まえが、来いって言ったんだろ」

「あはは、そうだった」


うへえ照りつける太陽の元私服の雅樹は俺が今まで見てきた五十倍は格好良く見えるのは、
やっぱ状況が状況だからなんだろう。

付き合うことになったのは昨日。よろしくって挨拶して連絡先教え合ったのも昨日で、
明日は俺部活昼までだから迎えきて〜そのまま遊ぼ、なんてメールが来たのは昨日の夜の話。

わあぁ、よくわかんねーけどこれってマジで恋人みたいじゃん…!
すごい、俺、やばい。

しかしさすが中学時代のバリバリリア充雅樹…やること早くねーか。

てことで俺、今、お昼に迎えにきたわけだよ。


「飯くう?」

「、ん…喰う、食べる」


よよよよかったーちょうど昼集合だから昼飯食ってくか食わないでくか迷ったんだよなあ!
俺こういうの全然わかんねーし、期待して食わないで来て良かった、ほんと!

あと俺、言葉遣いを改めようと思い今も、喰うから食べるに慌てて変更したわけだが違和感あったかなー、
どうだろ、はずかし、マジはずかし。

だってこれデートっていうんだろ、デート。
まだ両想いではないけど可能性はあるってことなんだろ!
ポジティブシンキングでやってけばどうにかなる、多分!


「仁はどこ行きたい?あっこでいい?」


あ、イケメン…イケメンがファミレス指さしてる…
雅樹と一緒だったら俺、どこだっていいよ。
もうほんと、どこだっていいよ。

で、俺はここでなんて返すべきなの?
あんまぶりっこしてたって引いちゃうよな。


「別に、いいけど」


うわー俺バカー!
そっけなすぎだろ何様だよ片思いしてんのどっちだよ!


「じゃー行くか」


雅樹がその笑顔の裏で怒ってませんように。

 

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