子供とは(1/2)
最近侑李の遅れた知能が発達してきた。というか、なんというか。
ずっと俺にベタベタだったのに最近は色んなこと1人でしたがるようになった。
着替えとかーお風呂とかー、抱っこもせがまなくなったよなー。
俺もこうやって大人になったんかな。
いや、少なくともこいつよりは早かったハズだが。
「あっ智也おかえり」
「おー。」
俺が仕事から帰ってきて、今まではすぐ引っ付いてお風呂はいろー飯はまだかだの言ってきたのに。
テレビを見ながら振り返るだけのもぐら。
「あれ、侑李お前、風呂入ったの」
「うん!偉い?」
「おー」
偉い。
なんて偉いんだ。
ただちょっと寂しいと思ってるあたり俺もこいつの保護者だなあ。
いや、いいんだぜ楽だから。
俺はお前の成長をストップさせたいとは思わないんだぜ。
「飯は?」
「智也が食ってていいってゆうから食った!」
「ふーん」
確かに言ったぜ。夜遅くに食べると太るし。
ただ、前はそれでも待ってたのに。
いや、いいんだぜ俺は。
こいつだってもう子供じゃないんだ。
そう、こいつはもう立派な…
立派な…5歳児だ。
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