写真のひとり(1/2)
服屋に行ったら意外にハマっちまった。
俺のだけでは飽きたらず、侑李の分もいろいろと買ってしまったわけだ。
「おいもぐら、土産だ」
「え?…服?やったあ!僕一つしか持ってなかったから凄い嬉しいや!」
そうか、良かった良かった。
でもサイズ合うかな?と思ったが俺の勘はすごいもんで、少し大きめだがなかなかいいかんじだ。
「智也、僕似合う?」
「まあまあだな」
「ねえありがとう、僕お返しがしたいよ!」
「いらねーよ」
それにしても別にそこまで立派な服でもないのにすげー喜びようだ。
こいつミニスカートでも喜ぶに違いない。うける。今度やってみよっと。
「ねえ智也、」
「あ?」
「抱っこ」
は?
いやいや両手広げてんじゃねーよ埋めるぞ山などに。
「お返しっちゃなんだけど」
「お返してねーよ」
「はやく、はやく」
「聞け」
ったくバカかこいつは。
知ってたが。
そんな毎回毎回立派な少年を抱っこなんかしてたら腰がやられるっつーの。社会人なめんなよ。
よいしょ。
「ありがとう!」
「お前重くなった…」
「最近穴掘りしてないから」
穴掘りって大切なんだな。
この前いいかんじの広場を見かけたから今度連れてこう。
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