どちらも同じ 1/3
今日は本当にやりすぎてしまった。
遥には俺以外の人に興味なんかもってほしくないから、他のやつに優しくする遥を見ればそのたび家につれて帰って怒鳴り散らしたり時には冷静に問い詰めたり、してた。
でも今日は。
元々大学の課題やらなんやらでイライラしていた俺はつい、遥に手をあげてしまったのだ。
頬に、一発だけ。
痛い、もう他の人と遊んだりしないからと遥は涙ながらに謝った。
俺は自分のしたことにびっくりして、頭を冷やすため遥を部屋へ残し外に出た。
コンビニで遥の好きなポテチを買って、それから別のところに寄ろうかと考えた。
でももしかしたら、いい加減こんな束縛男、‥それに今日は手まであげてしまった奴のことなんか、愛想を尽かしてこんなことをしている間に出て行ってしまうかもしれない。
‥それは、嫌だ。
もし遥が出て行ってしまったら、俺は力ずくで連れ戻すだろう。
泣いて叫んでも、無理やり。
これ以上乱暴なことはしたくなかった。
好きで遥を泣かせているわけではないのだ。
早く帰ろう。
遥が出て行かないうちに。
自分のしたことに落ち込んでいた俺は、今度は焦って、一緒に住んでるアパートへ走った。
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