朝は何故こんなに眠いのか。

少しでかすぎる眼鏡を手で上におしあげて、考える。

なんで朝が眠いかっていうか、とりあえず、睡眠時間を多くしてほしい。そうすれば、きっと朝もこの時間に起きれる。

「おはようさん。苗字さん遅いな。そろそろ朝練終わる時間やろ」

「うわ、でた」

「そんな嫌わんといて」

「昨日のことがあったくせによくそんなことが言えるね」

青いのか紺なのかよくわからない頭に、古くさい丸眼鏡という見覚えのある顔に顔をしかめる。

朝から見たくはない顔だ。

「それより、朝練はいいの?テニス部じゃなかったっけ」

「名前とか言ってないのに知っとってくれるんなんて嬉しいわ。サインあげよか?」

お前のサインとか死んでもいらん。

「ファンじゃないから。有名だから知ってるだけ。テニス部の忍足侑士くんでしょ」

「苗字さんにはバレずに暮らせるかと思っとったんやけど...」

「どーいう意味だコラ。話それてるけど、朝練は?」

「それがな、布団が俺を離してくれんくて」

「そうか、寝坊か、大変だったね」

「それほどでも」

もうこいつと話してると頭痛くなるんだけど誰かどうにかしてください。

誰だよ忍足くんクールでかっこいいなんて言いやがったやつは。全くクールじゃないじゃないか。
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