教室に入ると一際目立つ金髪。

「おはようさん!!今年はおんなじクラスやな!」

そんな大声で言わなくても聞こえてるって。茜が私の気持ちを代弁したかのような台詞を言ってくれる。でもこのクラスは謙也がいるお陰か、雰囲気が明るい。
その横で笑う白石のせいで女の子はきゃいきゃいうるさいけど。

「おんなじクラスになれたなぁ」
「白石がいて安心。宿題。」
「俺は宿題やないで」
「まぁ白石いるから不安も最小限ですんでる」

白石は安定感があると言うのか、なんて言えば良いかはわからないけど白石がいてくれたことでこの一年の不安がごっそりと拭い取られたのは事実だ。

「あ、でも残念なお知らせがあんねん」
「?なに」
「名前の隣、今年は謙也やから授業中は質問聞いたれへんわ」
「なんで残念なお知らせやねん!!俺かて質問くらい聞いたれるっちゅーねん!!」

話が聞こえたらしい謙也がそう言う。あ、そっか。クラス一緒でも席は変わるのか。

「なんか不安になってきたわ」
「お、お前ら失礼すぎやろ!!!」

嘘だよ、とは言ってあげないけど、いつものペースの会話は心地よくて、ぎゃんぎゃん叫ぶ謙也をよそに席についた。

今年は去年よりいい年になりそうだ




「なんでおいてくねん」
「謙也がうるさかったんやもん」
「うるさくさせとんのはどこのどいつやっちゅー」
「忍足ー苗字ーうるさいでー」

「「・・・すいません」」
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