2024/5/11
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::君の夢を見ていた

「珪石」としての取り扱いジャンルじゃないうえにこういうところで扱うにはちょっと一層の配慮がいるジャンル(端的に言えばナマのもの)なのでここに書くの戸惑ったんですけれども、ここしか場所がないからここに吐き出しますね。

そもそもわたくし夕月、いやまだ「夕月」でなかった頃、初めて私が好きになったのは某J事務所のトップアイドルでした。
それまで特に好きなアーティストも特段趣味もなかった、傍から見たらちょっと荒れた小学生が、きっかけも分からぬまま突然そのアイドルを好きになったことで私の人生は大きく変わりました。

それこそ夢小説を知ったのはここからだったし、サイトやそれ以外で夢小説を書き始めたのも彼らがきっかけでした。
あの時彼らに出会わなかったら、きっと今の私は、「夕月」はいなかったのです。

私が彼らを知ってかれこれ10年以上の年月が経とうとしています。小学生だった私が、とうに大人と呼ばれる年齢を迎えるくらいの年月、いいえ、それよりもっと長い期間、彼らは彼らでいてくれた。
同じ事務所に所属する他のアイドルグループたちがメンバー脱退や解散となるなか、彼らだけは決して欠けることなく、休むことなく5人で歩んでくれていたのです。

彼らにとって5人でいることが何よりも大事だったからこそ、今回の決断に至ったのでしょう。1人欠けることを選ぶくらいなら、みんなで。そんな決断をしてくれる彼らが大好きだし、私の好きになった彼らはまさしくこうだ、と思うのです。

今回のことのきっかけは青い人(懐かしいなこの呼び方、、、)が自由になりたいってことから起こったとのことでしたが、よく考えたら彼らは10代の頃から今までずっと、アイドルとしての生活を強いられてきたんですよね。
常に人に見られ続け、視線を気にせずにはいられない、そんな世界。何かするとたちまち囃し立てられ、面白おかしく書かれ解釈されてしまう世界。

私はそのような世界で生きたことはないけれども、それがどれだけ大変なことかは、想像の範疇だけでもとんでもないことだということは分かります。想像だけでもそれ程なのだから、現実はもっともっとえげつないのでしょう。

それに、元々青の彼は自由が好きな人なのですから。むしろこの20年そこに留まり続けてくれたことが奇跡のようなものです。
歌も踊りもずば抜けていて、才能に満ち溢れた人。きっといろんなことができたのに、それを投げ打ってずっとそこにいてくれた。だから、ちょっとの間くらい自由にさせてあげないと。

彼が「辞めたい」と言ったのは、芸能活動をお休みする以上事務所に留まり続けるのは失礼であり、事務所を辞めることこそが礼儀だから、といった様子でした。彼の言い分ももちろん分かるのですが、それでも「お休み」という形で籍を残しておくことを提案した残りの4人とそれを受け入れてくれた彼に対し、ありがとうと言わざるを得ません。

グループとしての活動をお休みしてしまうことに対して、5人でいる彼らが大好きな私としてはどうしても受け入れられない気持ちも強いです。
だけど、彼らはその決断をするにあたって、最善の策を取ってくれた。ファンクラブの会員数と同じくらいの総キャパで1年間コンサートをしてくれるうえ、私たちファンが受け入れる時間をほぼ2年も取ってくれた。

そして何よりも、1人の想いによってそう決まった、という訳ではなく、1人の想いから皆で考え導き出した答えがこの決断、というのが大きいです。きちんと理由と経緯も説明されているあたり、彼らが本気でファンのことを考え、なるべく私たちが納得できるよう仕込んでくれたというのがよく分かります。

昨年のクリスマス時期のコンサートにて20周年コンサートの追加公演が発表された際、その前代未聞とも言える公演数の多さに驚き彼らの身体を心配すると同時に、その追加公演が終わってしまったらすべて終わってしまうのではないか、という気持ちを少しばかり感じていました。
もちろん、それだけの公演数でみんなが来られるようにしてくれたことは、チケットの取りにくい昨今の状況を踏まえその解決策を呈示してくれたのだろうし、20周年をファンの皆でお祝いしたいのだと思ってくれているとさえ感じました。

だけど、それだけ盛大にやって、その後は?
20周年というきりのいい年を境に、みんなと会えたことを境に、彼らは活動を止めてしまうのではないかと心のどこかで思っていたのです。

しかしやはり彼らが彼らでなくなることなど思い浮かばず、きっとこれから先もずっとずっと5人でいてくれるのだろう、とどこか楽観視さえしていました。

だって、それまでがそうだったから。念願のトップアイドルの座に立て、偶然集められたメンバーだというのに一人も欠けず10何年も走り続けてくれていた。
だからこそ、まさか彼らが、彼らまで、だなんて思っていなかった。


思い返せば2018年の2月にファイナルを迎えた防衛部LOVEでも、私は同じような経験をしました。もう続けられないわけではない、まだまだこの先も繋げることはできる。だけど、続けることを敢えて選ばない。
それは、彼らにとってそこで引くことこそが最善の策であったからだと思います。

前述の通り、彼らは活動休止に至るにあたってたくさんのことを私たちファンにしてくれました。
防衛部の時も同じことを考えましたが、私は本当に恵まれていると思います。

何らかのトラブル(お家芸、逮捕など)で抜けたりやめたりが多いあの世界・あの事務所で、彼らはきちんとした話し合いを経て、みんなで納得してこの答えを出した。そして、それを打ち明けるにおいて、ファンにできるだけのことをしてくれた。

なかなかここまでしてくれるアイドルって稀ですよね。彼ら自身が自分たちのグループが好きで、グループとそのファンを大切にしているからそれだけ丁寧な対応をしてくれたのだと思います。

防衛部LOVE! final!の時に感じたあの気持ちを思い出します。これだけ愛されて、愛してくれるものを好きになれて、きっと私は幸せ者です。

まだまだ受け入れられなくて泣いてしまうこともあるけれども、彼らに見せてもらったたくさんの夢を忘れず、またいつの日か夢を見せに5人で戻ってきてくれるその時まで、彼らの帰る場所をずっとずっと残し続けること。それが、今の私にできることなのでしょう。
 

2019.01.28 (Mon) 09:34

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