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「楓異常は?」


「しいて言うなら私の心が破滅寸前です」


「そ、問題ないね」


「大有りです!!!」



…何でだろう?


何で私は折角の休みにこんな全身黒ずくめ男と一緒に街を歩いているんだろう?

そして、こいつは(あ、やべこいつって言っちゃった)何故、私服でさえも真っ黒なんだろう。そもそも私服持ってたんだ。(←失礼)


学ランだけしか持ってないと思ってた。家のクローゼットには学ランが50着位入ってるもんだと思ってた。


委員長の七不思議のひとつだね!「クローゼットに眠る大量の学ラン」








…物凄い話がそれましたな。元に戻します。はい。



事の始まりは、今日の朝の事























――…。

―――楓。



誰?私を呼んでいるのは



――…て。

―――起きて。



なんで、まだ寝かせて頂戴…もう、疲れてしまったの。



――…す。








え?










―――咬み殺す!






「んぎゃあああああああああああ!!!」



激しい頭への一撃とともに起き上がった私は、目の前にいるであろう、男に向かって叫ぶ。




「何するんですか!!頭われます!てか、勝手に部屋は言ってこないでください!!」


「別に、勝手に割れてればいいじゃないか」



いや、そこに対するコメント!?なんで部屋にいるとかは説明しないんですか!?




「してほしいの?」



「是非」



もうツッコミません。もういいです。諦めます。

…私の脳内のプライバシーは侵害されまくりだよ!…現実も大差ないか。勝手に部屋はいられるし。



「今日は、休みの日だから仕事するよ」


「は?」



馬鹿なの!?この人バカなの!?


休みの日って休むから休みの日なんだよ!?仕事したらそれはもう土曜日であっても日曜日であっても立派な平日だよ!?




「並盛町の安全を守るのに、休みだのなんだの言ってられないよ」


「いや、委員長がこの町を守ろうが何しようが委員長の勝手ですけど、なんで私の部屋に上がりこむんだよ…ですか」


「ワォ今更言い直したって遅いよ?敬語使わなかったね?」


「チッ仕方ないですね。これでチャラにしてください」



そういって、委員長の目の前に飴玉(近所のモジャモジャの男の子と飴ちゃんトレードして手に入れた。)を渡す。



「……君、僕のことなんだと思ってるの?」


「いまだに高校に行く勇気がないちょっとシャイな中学5年生」



私の見立てでは、この人は2年ほど留年してると見た!…いや、それ以上かもな。

もしかしたら、結構年いってるんじゃないのかなーなどと失礼なことを考えていたら、ものすごい殺気が飛んできた。



「分かった。歯を食いしばってなよ」



「じょ、冗談ですって!!」



だから、その痛いほどの殺気を早く閉まってください!!





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