I don’t know,too.
次の日




「えー、昨日聞いた委員の希望を聞いて決まった結果を言います。
人数の関係で希望どおりになれない人もいますが、文句は言わないように」


HRの時間に教卓で委員長がそう言う。


委員長はそのまま、名前とその人の担当となる委員と役割を発表していく。



(そういや、私なんでもいいって言ったけど何になったのかなー)



「えー、オレ部活あるー」とか、「めんどー」とかいう声も上がるが
帰宅部でめんどくさがりでもない梨萌は、何になっても別にいいのだ。



「―──です。次に浅羽と篠宮は図書委員。
月水金の放課後に、2人で図書室の受付で本の貸し借りを行なってください」



なんでもいいと言った梨萌の担当は、図書委員だった。

放課後に残らなくてはいけないので、皆がめんどくさがり余ったのだろう。



(図書委員かー。それなら黙々と貸し借りするだけだから楽だなー。
それに、ほとんど暇だからその間本読めるし。話さなくていいし)



梨萌にとっては当たりくじだったようだ。




発表されると、「いいなー、篠宮さん」「浅羽くんと一緒になりたかったー」という女子の声が小さく聞こえてきた。



(そういや浅羽くんって誰?)


人との接触をなるべく拒む梨萌も、クラスメイトの顔と名前を覚えていない。


梨萌は近くの女子の視線の先を追う。


そこに浅羽くんらしき人物がいた。


茶髪で、結構整った顔立ちをしている。

当の本人は眠たそうな顔で、委員など興味なさげに廊下を見ていた。



(あー、女の子が好きそうなかんじだなあ。一匹狼っていうのかな)



男子苦手な梨萌は頭の中で祐希を“おんなじ委員会の人”とだけ記憶し、それ以上の興味はわかなかったが。





5/11
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