やっぱり そう。
『だーかーらっ。私は正真正銘の梨萌ですっ!』

「嘘ぉ・・・」



休み時間に行われる、茜による梨萌への事情聴取は、これで3回目となっていた。


幼稚園時代から梨萌の男嫌いっぷりを見てきた茜にとって、やっぱり男と話しているのは信じられないもので・・・。




「まぁ喜ぶべきことなんだろうけどさぁ・・・。
うーーーん・・・」

『だって、中田先輩優しいから話やすいっていうか・・・。
・・・あ、そうだった』


急に何かを思いだす梨萌。


「?どした」

『私、浅羽くんに伝言伝えとかなきゃいけなかったんだった・・・』



青ざめる顔。


(あ、やっぱりこの子梨萌だわ。
たかが伝言程度で慌てるなんて梨萌くらいだし)


ようやく納得した茜。



『あ、あ、茜ちゃんどうしようーー』

「もーちゃっちゃと行きなさいよ」

『でもでも、なんか浅羽くん今寝てるし・・・』

「あいついっつも寝てるから、別にいつ行っても変わんないわよ」

『う・・・』

「はーい、行ってらっしゃーい」



どーん、と軽く(?)梨萌の背中を祐希に向かって押す。


(えーーーーー!!どうすればいいのーー?!?)



後戻りするには、不自然な距離まで祐希に梨萌は近づいていた。


11/11
<< bkm

             ◆comment
         
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -