不器用な人
今日はあの人とのおうちデートの日だ。
とはいっても、お相手―土方さん―は真選組の副長を務めているため忙しく、私が相手の住む真選組に遊びにいくだけのものだが。
こういうことは前から何度もあり同じ真選組の沖田君や山崎さんにも面識があり、仲良くしてもらっている。
私が勤めている職場からは意外と近いため暇さえあれば、このようなおうちデートをしている。
ただの町娘の私がなぜ土方さんのような有名人とお付き合いするようになったかというと
…
ただの一目ぼれだ。
しかもお互いとも。
すごい奇跡だと私自身は思っている。
いわば運命のような。
でも最近不安というか不満を抱えている。
それは土方さんが私に全く手を出してこないということだ。
最初の頃は大事にされているのだな、と考えていたのだが、
付き会い始めてもう4か月。
いまだキスもしていない。
こんなことがあってよいのか。
いや、否だ!!
だから今日は色気たっぷりに土方さんを誘ってみようかと思っているのだ。