不器用な人


『こんにちは土方さん。遊びに来ました。』

「おう、よく来たな。とりあえずこっちにこい。」

『はい。』


やっぱり今日の土方さんもカッコいい。
クールで大人っぽくて優しくて...理想の男性像だ。

でもそーいえば、それを銀さんに言ったら驚かれたっけ?
ヘタレヘタレ連呼してたような。

まあ銀さんと土方さんとの仲の悪さは見ての通りなので、あまり信じてはいなのだけども。

サッと部屋の扉を開らくと煙草特有のにおいが鼻につんと来る。
ちょっと前までは通っただけでも煙草のにおいに吐き気までしたのに、いまでは逆に安心するにおいにまでなっている。

まあきっとそれは、土方さん限定だと思うけれど。
恋のパワーとは計り知れないものがあるね。
...じゃなくて、土方さんに手を出させるのが今日の目標なのだ。

って一体私は何を意気込んででいるのだろう。

適当に出された座布団に腰を下ろすと、自然とお互い話しだす。
最近あった事、面白かった事、悔しかった事、嫌だった事。くだらない内容のものでもついつい楽しくなってしまう。

ああ、なんかどんどん眠くなってきたかも.....。
重くなっていく瞼を必死に持ち上げようとするが、
土方さんの


「寝てもいいぞ。」

という一言に私は落ちてしまった。


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