ツナ
■ ■ ■
『ツナ、アイス』
『うわ、ありがとユイ……』
『いや、お互い補習おつかれさま……』
『あ、あはは……はは』
最後は乾いた笑いで締めて、ツナは小さく息を吐き出す。
その手には今ユイが渡したチョコレートバー、半分に折って2人で食べられるやつだ。
『うう……獄寺君は頭良いし山本はいないし……良かったよユイがいて。じゃなきゃ俺1人で補習だよ……』
『六道がいんじゃん』
『あー、だってあいつは幻覚で姿見えないようにして……って、エッ?!ユイ?!』
『え、何?』
『むっ、骸の姿見えてんの?!』
『は?何言ってんのツナ?』
暑さで頭がやられたのかな。首をかしげて、ユイはツナのひたいに手を当てる。
『だっ、だって……!骸はそもそも学年1コ上で、気ままにあちこちの教室ふらついては、自分の姿を幻覚で見えないようにして楽しんでるのに……!』
『え?は?いや、何言ってるか全然わかんないんだけど』
本当に昨年の8/31に思いついた、超突発的な夏の話。
夏終わりをイメージした好きな曲に触発されました。