End of the end/Arrivederci
「…瑠久」
遠くーまっすぐな道の向こう、肩が触れ合う距離で歩いてゆく2つの背中を見つめる。
その後ろ姿を目に焼き付けてー骸は、そっと背を向けた。
『…俺は、恭弥を愛してる』
「……知っていましたよ」
全てを懸けて、手に入れたいと思った存在。
その手段が、方法が、君を苦しめていたのだとしたらー。
「…また、会いましょう。瑠久」
また、いつか。
君と、心おきなく菓子を分け合い食べ合った、あの日のように戻れるまでー。
遠ざかる瑠久の声に背を向けて、
骸は静かに、真逆の方向へと歩き出した。
Blood&Tears…Fin.