Blood&Tears | ナノ
Crash
来るような気がしていた、というのは嘘だ。
途中で『追い出された』事はわかっていたのだから、来ることなんて予想済みだった。
ただ、それ程のことまでして彼を手に入れたかったのだという、

その感情だけは、真実だった。




「……六道、骸」
「やあ、来ましたね。雲雀恭弥」
ジャリッと地を踏み、歩み寄る相手。
黒曜センターに踏み入れたその瞬間から、彼は気配を隠そうともしなかった。
その全身から夥しい殺気を放ち、彼は静かにこちらを見据える。
その黒い瞳にたぎる、人を刺し殺せそうな鋭い眼光。

「…全て、君の仕業だろう」
「君とは一度、契約をしていますからね」
もはや疑問ではなく断定系で投げかける雲雀に、
にこやかな態度を崩さず返す骸。
今更、取り繕うつもりはなかった。

全ては、終わってしまったのだから。


「絶対に、許さない」

チャッ、と風を切りかまえられるトンファー。

「そうでしょうねえ」

同じく、すばやく空を切る三叉槍。



一瞬、相手の心を探るかのように互いが互いの瞳を見据え、
瞬間、両者は激突した。



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