状況整理、さていざ進め
⇔
「スノウ姫が勝利を収められてナナシが無残に敗北、ドロシーも勝ったし……アレ、これ俺で決まる?」
「シーちゃん、自分のことめっちゃ馬鹿にしてない?」
指折り数える彼に聞けば、にっこり微笑みを向けられた。わー美人さんやな。
「してる」
「……そこは否定してなー……」
だってホントのことだしぃ、と笑うシーは、とてもアルヴィスと同い年には見えない。
妖艶な笑い方やな、とナナシは複雑な気分になった。
15という年には不釣合いな、泥々でぐちゃぐちゃの大人な世界を知っていなきゃできない笑い方。
「次、気ぃつけてぇな」
「誰に言ってんのさー」
シーは背を向けひらひらと手を振る。
「俺が勝たないワケないじゃん」
△▼
「……出てきましたね、シティレイア」
「うん」
いつもと変わらない表情ながら、その端に窺える喜びの色。ペタは、そっと息を吐く。
「……大きくなったねえ。アルヴィス君といい、6年の重みを感じるよ」
「……ええ」
「彼は、どんなアームを使うのかな?」
くすり、とても楽しそうに笑う、司令塔の目には好奇の光。
「……楽しみだなあ、シー」
ボクの、お気に入り。